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「風鈴と寝息」詩ーシロクマ文芸部「風鈴と」応募作品


風鈴と 子どもの寝息が
夏の 故郷の
小さな コンダクターだ

鎮守の森を わたってくる風は
風鈴を 鳴らし
すだれが サヤサヤと揺れて
演奏会の始まりだ

ヒグラシは 赤ちゃんの子守歌を
カナカナと 哀愁を込めて 歌う
風鈴が バックコーラスを務める
寝息は 蚊取り線香の煙のように
空に舞い上がっていく

カマキリの子供は
片目をつぶり 鎌をたたいて 拍手

母さんの 作ってくれた
ひやむぎを すする
風鈴は 澄んだ音で 
チュルチュルと 小さく鳴り
アリに お昼の時間を知らせる

遠くの祭囃子の音は 
風に乗って 響き渡り
「今日は お祭りだよ」と
告げながら 回ってる

もう 夕陽がひまわりの顔を
黄金色に 染め始める
コオロギは タキシードに着替えて
鳴く準備に 忙しい

小牧幸助さんのシロクマ文芸部「風鈴と」の
企画に応募させていただきました。小牧様
今回もおせわになります。

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#立山  剣 #賑やかし帯 #ふるさとを語ろう


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