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「帰りたい場所」詩―青ブラ文学部企画参加作品

くだものみせに みかんが 
黄金色の顔を
並べる季節が 巡ってくると
海の見える 段々畑の
みかん畑に 帰りたくなる

子どもの頃 バアバと
一緒に みかんをもいだ畑だ
日差しの シャワーの中で
みかんは お日様色に化粧してる

バアバが みかんを剥くと
パァーッと しぶきが
息のように 広がる
口に入れると
甘づっぱさが たまらない

蒼い海風を 頬にうけて
バアバと 遠くの島影や
小さな船が立てる
白い航跡を 飽きずに眺めてた

潮の匂い みかんの香り
そして バアバが小声で
口ずさむ 知らない歌

叶うなら はるか遠くに走り去った
あの場所に 身を置いて
都会の 尖った心を
まあるく したい

山根あきら様の青プラ文学部企画「帰りたい場所」
に応募させていただきました。 山根様いつもお世話になります

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