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憧れの作家・角田光代さんに会ってしまってから

「これから毎日note書くぞ!」とか昨日決めたのに、ほーらもう結局無理じゃんて思った。
新宿から乗った小田急線はもう経堂についていた。シンプルに(あーあ…)って思った。

そのとき、なんか急に、あることが浮かんだ。
因果関係はまるでないけれど、浮かんだ。

それは去年の7月。

表参道のクレヨンハウスで実施された西加奈子さん×角田光代さんのトークイベント。
向田邦子さんの『字のないはがき』の絵本版刊行記念のそのイベントに来たお二人は、ほんとに眩しかった。

確か、イベント開始の10分くらい前だったと思う。
仕事が伸びてギリギリで会場についた私は、カウンターで入場券扱いとなる新刊の「字のないはがき」を買った。

新品のハードカバーの絵本に、ハァ。と何故か心が妙にあったまり、ルンルンで踵を返す。

い!!!る!!!!

角田さん。西さん。

クレヨンハウスのスタッフさんが、イベント報告用の写真を撮っているところだった。

私は職業柄、芸能人の方と仕事をすることが多いのだけれど、あんなに眩しくてかつドキドキしたのは初めてだった。

有名司会者とか、女優さんとかは、生でお会いするとやっぱり「ほえ〜〜カッコいい…」「いい匂いするし肌綺麗!!!」みたいにこっそりなる。
なりながら、淡々と仕事をする。

だけど、角田さんと西さんを初めて見たときは、なんていうかもう憧れが過ぎて、神々しくて、だけど有名タレントみたいにスーツの大人に囲われているわけじゃなくて本当に普通の人みたいにそこにいて、私は非常に混乱した。

あんなに近くにいて、普通の人みたいに立ってたら、角田さんの大好きなレモンサワーの店とかに烏滸がましくも誘いたくなるではないか。
西さんの泥酔伝説は名高いけど、今日は朝までお願いします!って懇願したくなるではないか。

その衝動は、一日恍惚としたあと、私の目標になってしまった。

ああ、絶対この人たちと美味しいお酒飲みたい。どうでもいいような、よくないような、そんな話をしたい。こじんまりとはしていないのに不思議と落ち着く、お通しの美味しいお店がいいな。

最寄り駅についた。

こんなさっむい日くらい、自分の夢を信じてあげよう。

ハル

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