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不倫の慰謝料を請求されたら-12(弁護士からの手紙に返答する)

【 自己紹介 】

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このブログでは、弁護士である僕が、もし仮に自分が紛争・トラブルの「当事者」となった場合に、「自分だったこうするだろうな」ということをお伝えしてしています。

僕自身、これまでの人生で大きな紛争・トラブルの当事者となったことがなく、今この瞬間、紛争・トラブルに直面されている方の苦しみや不安を代弁できるような立場にはないのかもしれません。

ただ、自分が紛争の当事者となった際の対処法を弁護士目線でお伝えできれば、それが、ご覧になった皆様のお役に立てるかもしれないと考えています。

あくまで、「僕だったらこうするだろうな」ということですから、ご覧になっている方々に必ずしも当てはまらないとは思いますが、僕のやり方をヒントに、自分なりに応用していただけたら、とても嬉しいです。

ご覧になっている皆様のお顔も名前も残念ながら知ることができませんが、アクセスしてくださり、ありがとうございます。本当に励みになっています。

【 今日のトピック:不倫の慰謝料を請求されたら 】

今日も引き続き、不倫の慰謝料を請求されたケースについてお話していきます。

昨日は、当事者同士の交渉が決裂し、夫の弁護士から手紙が届いたところで話は終わりました。

妻が不倫してしまった場合、夫が激昂して交渉にならないことは結構あります。

まあ、不倫の事件に限らず、当事者同士で話し合いがつかないことは多いです。というか、当事者同士で話し合いがつかないからこそ弁護士に依頼するわけで、僕が経験してきた案件は、すべて当事者同士で話し合いがつかなかったケースです。

離婚の相談などを受けると、「まずは当事者同士で話し合ってみてはいかがですか?」で終わることも多いです。

(それで決着がついたのか、それ以降連絡がないこともあります。というか、相談しただけの弁護士に、事件の顛末を報告する義務があるわけではないので、わざわざ連絡する人なんていません笑。)

僕としては、弁護士に気軽に相談するのをオススメします。

当事者同士で決着がつかなかったからこそ弁護士に相談する、というのもよくわかるんですが、弁護士に相談すると、知らなかった知識が手に入って、当事者同士の話し合いもスムーズが進むようになることもあるはずです。

だからこそ、相談だけで終わる案件があるのです(そうだと信じたいです・・・)

話し合いがこじれて収集がつかなくなると、弁護士からアドバイスを受けて知識を仕入れても、その知識を当事者同士の話し合いで活かすことはできません。

もう少し手前で相談に来てくれると、アドバイスを活かして、当事者同士でも話し合えるのですが、とはいえ、「どこで相談に行くべきか」をわかる人なんていません(笑)。

そんなのわかるほど利口な人であれば、最初から紛争になっていないと思います。

だから、「相談が遅すぎた・・・」なんて後悔する必要はないと思いますが、ただ、一般的な感覚として、「弁護士に相談する」のハードルを下げておいてもらえると、迅速に解決する紛争が少しは多くなるかなと思います。

さて、いろいろと話しましたが、今回のケースでは、夫が最初から激おこぷんぷん丸だったせいで、交渉になりませんでした。

感情的でまともに話し合えない人とは、ムリに交渉する必要はないと僕は思っています。時間のムダだからです。

昨日の話でも、夫は、とにかく「不倫しただろ!」「慰謝料300万払えよ」の一点張りで、「不倫していません」という僕の主張を一切聞き入れようとはしていませんでした。

ここで、夫が、

「あなたが妻と不倫していないと主張されることはわかりました。しかし、妻も私に対してあなたとの不倫を白状していますし、不倫していないことを前提に交渉することはできません。」

「不倫したことを前提とすれば、慰謝料300万円が高すぎることはないと考えていますが、私としても、早期の円満解決を希望しておりますので、慰謝料の金額を200万円まで譲歩します」

というようなメッセージを送ってくるようであれば、話し合えます。

ここまで夫が冷静なのはかなりレアだとは思いますが、少なくとも、僕の主張を頭ごなしに否定するような状態でなければ、話し合う余地はあると思います。

今回は、夫が冷静ではなかったせいで、僕の方から交渉を打ち切ったところ、弁護士から手紙が届きました。

その内容は、

「▲▲さんから依頼を受けた弁護士です」

「▲▲さんの妻である〇〇さんとあなたは、2020年3月頃から10月頃まで不貞を繰り返していました」

「この不貞を理由に、慰謝料300万円を請求します」

というものでした。

こういう手紙が届いたら、まず、僕だったらどうするか。

僕だったら、手紙で反論します。反論を書いた手紙を、弁護士の事務所宛に郵送で送ります。もちろん、手紙をコピーするなり、写真をとるなりして、控えはとっておきます。

メールアドレスが書かれていたら、メールでもいいです。

反論の内容としては、

「私は〇〇さんと不貞したことはありません」

「したがって、慰謝料の支払いに応じることはできません」

「私と〇〇さんが不貞した根拠を、書面でご回答ください」

「その書面を踏まえて、さらに回答します」

こんな感じでしょうか。

夫が確保している証拠を開示してもらい、それを見て今後の方針を決めることが大切です。

今日はこのへんにして、明日は弁護士からの返答から始めます。

間違っても、弁護士からの手紙を無視ちゃダメです(笑)。

無視しても、訴訟が提起されるだけです。

僕は、仮に弁護士との交渉が決裂してしまったとしても、交渉で解決を図る意味はあると思っています。

夫は冷静ではありませんでしたが、弁護士は冷静です。最終的な決定権は弁護士ではなく夫にありますから、いくら弁護士が冷静でも交渉がまとまらないかもしれませんが、しかし、交渉してみて、夫が確保している証拠を開示してもらえたら、今後の方針を決めることができます。

だから、弁護士から手紙が届いたら、きちんと返答しましょう。

それではまた明日!・・・↓

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