#227 うつ病発症73~74日目・発症後372日目 ~マシュマロテストから学ぶ~

『マシュマロ・テスト:成功する子・しない子』(こちら)を読んでいました。

これはおもしろいですよ!

題名の「マシュマロテスト」は,「しばらく後でマシュマロ2個をもらうために,すぐにもらえるマシュマロ1個を我慢できるか」という実験を比喩的に表したものです(実際の実験では,必ずしも「マシュマロ」ではなく,子どもに応じてご褒美は変えていたそうです笑)。この実験は,幼児の自制能力(将来得られる大きな利益のために目の前の誘惑に打ち勝つ能力)の大小が,成長した後の人生を有意義に過ごせるか(収入面や幸福度)を決定づけるか否かを調べたもので,結果としては,幼児期の自制能力が大きい子どものほうが,収入面や幸福度の点で優れているという結論が出たようです。

で,この本はもっともっと深いところまで踏み込んでいきます。

目の前の誘惑に直観的に反応する働きを「ホットな思考」,将来を見据えて冷静に物事を判断する働きを「クールな思考」とそれぞれ命名されているのですが,「ホットな思考」は,進化の過程の早い段階で手に入れたもので,目の前の危険に迅速に対処するために不可欠な能力ではあるものの,しかしながら,適切に「クールな思考」を働かせるのが,成功のためには必要なわけです。

僕が注目したのは,「クールな思考」を引き起こす手段です。この本は,こういった実践的な話も書いてある点がとても魅力的なんですが,「クールな思考」を引き起こすには,「壁にとまったハエ」の視点で自分を想像してみると良いそうです。これが,僕には効果てきめんでした(笑)。ハエの視点で見ると,僕の存在が驚くほどちっぽけで,なおかつ,合理的に行動していないなあと恥ずかしくなってしまいました。その反面,もっともっと挑戦した方が良いとわかっているのに,どうしてこんなに引っ込み思案になってしまうんだろう?と,自分を客観的に鼓舞して,挑戦の動機づけにもなってくれました。

「ハエの視点で自分を見る」は,オススメです。

もう1つ僕が印象に残ったのは,人間の一貫性です。タイガーウッズが例に出されていましたが,タイガーウッズは,言うまでもなく,プロゴルファーとして,僕の世代でも当然知っているほど超有名になり,その見た目もあいまって,努力家で誠実なイメージがありましたが,実は,セックス依存症だったというスキャンダルが出ました。

こんなスキャンダルが出ると,僕たちが(勝手に)タイガーウッズに対して抱いている「一貫したイメージ」が揺らぎます。「あんなに誠実な人なのになんで?」という疑問が出てきます。

こういう疑問が浮かんでくるのが「普通」と思いがちですが,そもそも,ある人に対して,一貫したイメージを持っている場合(例えば,「タイガーウッズは誠実なやつだなぁ」というイメージ),本当に,その人は,いつでもそのイメージ通りに行動するのでしょうか?

この本では,こんな疑問にも科学的に調査していて,結果としては,ある人の行動を一貫したイメージでとらえることはできないという結論に至ったようです。つまり,「誠実な人」とイメージを抱いていたその人が,常に「誠実な」行動をとることは,科学的に期待できないということになります。

「誠実そうな人」が,ある面では誠実に行動していたとしても,他の面で不誠実な振る舞いをする可能性は,科学的に十分ありうるわけですね。そうすると,「一貫したイメージ」を抱くという,僕らが普通にやっている思考パターンは誤りということになります。

でも,この本はここで終わりません。「一貫したイメージ」が間違っているとしても,「○○という場合に××という行動をとる」というパターンは一貫していることが判明したらしいのです。

例えば,ある女の子は「仲間はずれにされた場合に,感情的になる」というパターンが確認され,これは一貫していたのです。

そうすると,自分がどんな場面で感情的になるか,あらかじめ理解していれば,その場面にいざ直面した場合に,感情的にならず,冷静に対処できる確率が高まるはずです。

これは,僕にとって大きな発見でした。そこでさっそく,僕自身を振り返ってみると,僕は,「間違う」場面で感情的になるような気がしました。「間違い」や「失敗」を極度に恐れ,それを必要以上に避けているのです。そして,いざ失敗や間違いを犯すと,体中に緊張が走り,頭に血が上って,冷静な判断ができなくなってしまいます。

「失敗したり間違ったりすると感情的になる」という僕のパターンは一貫しているはずなので,これを前提とするならば,失敗してもいい・間違ってもいいという思考パターンを身につけていけばいいのです。「失敗」や「間違い」を恐れてばかりいると,挑戦する気持ちが出てこず,楽しい人生が送れません。失敗しても,間違っても,それを糧に前進するからこそ,より高みに行けるのです。

ただ,僕は「挑戦」にはエネルギーが必要だから,うつ病治療中でエネルギー不足気味の現在の状態で挑戦することは難しいと思っていました。しかし,この「エネルギー」も,「消耗して回復する」ものじゃないらしいです。「無尽蔵だ!」と思えば,その思いのとおりに,無尽蔵にエネルギーを感じることができるという実験結果も出てきたようです。

だとすると,自分の人生は自分で決めることができ,そのために必要なメンタル面のエネルギーも,無尽蔵に湧き出てくると,心の底から思うことが必要な気がしてきました。無尽蔵のエネルギーを使って挑戦を続け,結果として失敗したとしても,その失敗は次のステップの糧になると,僕は思うべきのようです。

意外と,人生というのは楽しそうです(笑)。

自分の考え方次第で,結構変えられるらしいです。

今日書いたことは,このブログで僕が書き溜めてきたこととは少し違うのですが,↑のような「やればできる!」的な言葉が響くようになってきたのは,だいぶ僕自身が元気になってきた証しなのかもしれません(笑)。前向きにとらえるようにします。

前置きはこれくらいにして,今日もうつ病の経過を記録していきます。(第1回目はこちら。第2回目も大事なのでこちらからどうぞ)

【過去のこと・思い出したこと(発症73日目)】

・9月19日㈭:さて,一昨日のブログ書いた通り,搭乗予定だった飛行機が欠航し,実家から一人暮らしの自宅に帰る予定が,9月17日から(結果的に)9月27日まで延びました。

前日は,上司からLINEが届いて大きく調子を崩しましたが,この日はよく眠れて調子を取り戻しています。ほんと,僕って,うつ病になってからずっと,「調子を大きく崩す→よく眠れて調子を取り戻す」を繰り返してきたんだなぁと思います。調子を崩した翌日に熟睡するというサイクルは,うつ病の経過を記録し始めた当初から何度も現れていて,今も続いています(笑)。

午後から外出して,再び「AZ」という鹿児島の巨大ショッピングセンターまで買い物に行っています(「AZ」についてはこちらで既に書いています)。

・9月20日㈮:この日は午前中に精神科を受診しています(↑のブログで書いたところです)。受診の際は,一人暮らしの自宅に戻ることを伝えました。先生も特に異論ありませんでした。自宅へ戻った後に通院する精神科への紹介状を書いてもらうことになり,それを受け取り次第,実家から自宅へ戻ることにしました。その日が,9月27日だったのです。両親との言い争いも増えてきて(今は仲いいですよ!),実家療養が逆効果だなぁとも思うようになってもいたので,もっと実家療養を引き延ばすこともできたのですが,9月27日の飛行機で帰ることにしました。

→今日はここまで

【今日経験したこと・経験して考えたこと(発症372日目)】

・今日できた仕事・勉強

今日は出勤しました。午前9時~午後6時30分まで滞在しました。冒頭で書いたとおり,昨日に引き続き『マシュマロ・テスト:成功する子・しない子』(こちら)を読んでいました。おもしろかった!

・仕事・勉強以外に今日やったこと

特にありません!

【今日のうつ病】

昨晩は午前0時に布団に入り,すぐに寝つけました。特に理由もなく,昨日に引き続き就寝が遅くなってしまいました。やはり,すぐにラクをしたがる僕の気力に頼るのは無謀なので,気力に頼らず早く就寝する方法を見出したいと思います。朝は7時30分に自然と目覚めました。睡眠時間は7時間30分とめちゃくちゃ長いわけではありませんが,調子は良いです。ただ,調子は良いけれど疲れを感じたので,バーピージャンプはやめておきました。

今日もブログ書けてよかった!

それではまた明日!

━━━━━━━━━━

※内容に共感いただけたら,記事のシェアをお願いします。

毎日記事を更新しています。フォローの上,毎日ご覧くださると嬉しいです。

※うつ病への負担を考慮し、「書き始めてから1時間くらいでアップする」という制限時間を設けています。

※このブログの内容は,僕の所属する企業や団体とは一切関係ありません。あくまで僕個人の意見です。


サポートしてくださると,めちゃくちゃ嬉しいです!いただいたサポートは,書籍購入費などの活動資金に使わせていただきます!