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ファッションも巡る

最近、ファッション雑誌を買わなくなった。
これは何も私だけではなくて、世の中全体があまり雑誌というものを
買わなくなったということでもある。

昔は取り入れる取り入れないに関わらず、とにかく今時めぼしい雑誌からの情報をそれこそ貪るように見ていたものだ。
今は月に何回かの美容室で気が向いた時にサラッと見るくらい。
しかも紙媒体ではなくiPadの画面一つで見られるようになっている。
便利になったものである。

先日もカラー待ちの手持ち無沙汰を埋めるために、久しぶりに指をスライド(ページを捲るのではなくてスライドね)させていたら今年のトレンドに、バブル世代の私達にとって懐かしいアイテムがたくさん掲載されていた。
ブランドのロゴがバックルになったベルトとか、前行く人を串刺しにしてしまいそうにトウが細いパンプスとか、質の良いローファーとか・・・・・
あぁ、そういえばこんなの持っていたよね。あったよね。そんなアイテムばかり。そしてキャプションには「母のお下がりです」という言葉があって、
それさえも昔のまんまだなと感心した。

先日読んだ林真理子先生のエッセイの中に、
(実は私は林真理子先生の大ファン。先生のエッセイでどれだけ救われたかわからない。このあたりはまた書くとして)
「私たちはもう高くて手が出ないブランドものを買う必要はない。何故なら全部持っているから」という言葉があるだけれど、(表現が違っていたらスミマセン)
良いものは永遠、結局のところファッションは巡るということなんである。

人生の中で何巡目までを体験することができるかは神様のみぞ知ることだけれど、
今でも手元に残っている宝もの達は人生の輝きだし、自分の人生が「悪くなかった」とさえ思える証。

そういえば、あのHのベルトってどこいったかな?







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