4.ESGは短期的にはコストですが…     ~PSRにも注目~


1.理想的なESG投資とは?でもご紹介しましたが、著名ストラテジスト北野一さんの損益計算書の解釈です。株主を重視するROE経営では、株主への配分、純利益の最大化を目指します。一方、持続可能な社会、つまりESG経営を目指すのであれば、ステークホルダ全員への利益の配分を検討しなければなりません。しかし、例えば従業員給与を上げれば販売及び一般管理費が、再生可能エネルギへ投資して工場を稼働させれば、売上原価がそれぞれ増加して純利益が減少します。これらの支出は、中長期でみれば企業の収益力向上を期待できますが、短期的にはその成果は望み薄くコストでしかありません。結果として、伊藤レポートや東証が推奨するROE経営は短期志向になりがち、と北野さんは論じています。そして、ステークホルダ全員を満足させるためにはパイ全体、売上高を大きくするしかないと結んでいます。

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