思春期の娘と更年期の私
どっぷり思春期の娘と、おそらく更年期の私。
落ち込んだり、イライラしたり忙しい。
おいおい大丈夫かと不安になっている最中でも突然あっけらかんと歌を歌ったりすることもできる。
まるでジェットコースター。
友だちのささいな一言で鬱々とした気分になる。雨が降っただけで激烈に怒る。髪を切ったらルンルンという文字が浮かんでみえるほど機嫌がよくなる。席替えが楽しみでウキウキしている。
娘はジェットコースター。
更年期の私だって同じだ。
違いは、少しばかり鍛錬を積んだ理性と体力のなさかなと思っている。
無駄なことに体力を奪われまいと、秘かに心の中だけでマグマをどろどろと渦まかせ、時とともに凪いでいくのを待っている。
ドーーーン!!
どれだけマグマを抱えていても母ちゃんはそんな風に扉を閉めたりしない。オホホ、娘よ修行が足りんわい。オホホ。荒れろ荒れろ、荒れ狂え。
ホルモンの仕業には太刀打ちができないと思うようにと、確か、さくらももこさんのエッセイで教えてもらった気がする。娘にもときどき言い聞かせて、「あなたが悪いわけじゃない」と、憐れみのアドバイス。私自身にも言い聞かせる。
不貞腐れた娘に、「キャワイ子ちゃん」と言う。
不貞腐れた娘は、「私はかわいくない」と言う。
私も娘も、ホルモンホルモンWホルモン。
私はマグマの母。凪たい母。
娘は激動の毎日。頑張りレディ。
オホホホ、娘よ。
母はホルモンに翻弄されていても、あなたを完全に愛していることを知っているという、とんでもない強さをもっておるのだぞ。
オホホホ、娘よ。
理不尽に打ちのめされるがいい。
失敗してみるがいい。
見つけろ、見つけろ、大事なものを。
オホホホ。
悩め、悩め。受け止めてやるぞ。
任せとけ。側におるぞ。
オホホホ。
オホ、オホホホ。
母ちゃんはもう寝るぞ。
もたんからな。
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