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遺言三十

雪の降る世界が見えない。
星も降らない。

文明のせいにするには簡単すぎるけど
もしかしたらその文明が責任を負わせてるのかもしれない。

雪も星も降らなければ眠れない
太陽が当たり前だった頃、それを嫌っていた。

すぐそこにあるものを嫌うのは僕らの習性かもしれない

素敵な芸術家のように綺麗な詩を書いてみたい

溢れるものを零してみたい

そこにあるものをなぜ奪おうとするのは勝ちたいから

それを奪われないように守ろうとするのも勝ちたいから

その世界には何があるのだろう

行く末は何が見えるのだろう

挑まなくていいはず

光を見ようとしないその瞳は光を欲していた証

また君の姿がこの世界で見れたならも一度

も一度も一度

綺麗な青のままで逢えるだろうか
も一度

その列車に飛び乗ればまた青い君に逢いたい

このまま星が降らなければ眠れない

いのち短し
らららでいい

いのち短し
遠回りがいい

いのち短し
優しすぎること
美しい

いのち短し
傷つくな


いのち短し
いのち短し


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