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もしかして広場恐怖症?と気付いた話。

息子ではなく、自分自身の話です。

「広場恐怖症」というものをご存知ですか?
私はつい最近まで知りませんでした。

息子が学校に行きたくないと言い始め、
何が嫌なんだろう、何が不安なんだろうと考えたときに、私に性格も似ているから苦手なことも似ているかも?と思い、
「教室に居ると不安になる?居たくない?」と聞いたのがきっかけでした。
(息子の返事は「ううん。別に平気。」でしたが)


私は、教室が苦手でした。
それ以外にも、電車やバス、スーパーやショッピングモール、人が多い場所、映画館…
誰かと一緒なら大丈夫でしたが、ひとりで行くのはとても苦手でした。
どうして不安になるのか自分でも分からず、
閉所恐怖症?でも別にエレベーターとか狭いところは平気だし…
まあ自分はそういうのが苦手な人間なんだなーとずっと思っていました。
ひとりで行動することも少なかったので、単に経験不足、慣れてないだけなのかも、とも。

でも息子のことで悩み初めてから色々検索するようになり、ふと自分の苦手なことも検索してみたら、出てきたのが「広場恐怖症」でした。

広場恐怖症とは、強い不安に襲われたときにすぐに逃げられない、または助けが得られそうにない状況や場所にいることに恐怖や不安を抱く状態です。多くの場合、そのような状況や場所を避けたり、多大な苦痛を感じながら耐えたりします。

(中略)

恐怖や不安を生み出す状況や場所の一般的な例としては、銀行やスーパーマーケットのレジの行列に並ぶこと、劇場や教室の長い席の中ほどに座ること、バスや飛行機などの公共交通機関を利用することなどがあります。このような状況でパニック発作に襲われた後に広場恐怖症を発症する人もいます。同じような状況に居心地の悪さを感じるだけで一度もパニック発作を起こさない人もいれば、後になってからそこでパニック発作を起こす人もいます。広場恐怖症は、しばしば日常生活に支障をきたし、極端な場合は自宅に引きこもる人もいます。

MSDマニュアル家庭版


何これ、全部当て嵌まる。
私って広場恐怖症なんじゃない??
と思った瞬間、じゃあ学校に行けなかったのもこのせいだったんじゃ?!と、結構な衝撃。
(きっかけは違ったのかもしれませんが、自分でももう覚えていません…)
中学・高校での自分を振り返ると、広場恐怖症の症状が出ていたなと思うことは沢山。

中学では五月雨登校+保健室(相談室)登校が主でしたが、
お昼は友達が迎えに来てくれて教室で一緒にお昼を食べていました。(そんな子なかなかいないですよね)
でも、授業が始まるともうダメ。不安感で押し潰されそう。授業の途中で耐えきれずに出て行ったこともありました。
(授業には殆ど出ていませんでした)

高校は電車で約40分の定時制高校に入ったのですが、電車がとにかく苦手でした。
最初は慣れないだけかなと思いましたが、ずっとダメでした。
いつも(大丈夫、大丈夫…)と自分に言い聞かせながら、手を強く握り、動悸に耐えながら乗っていました(…が、結局学校も電車も無理で通信制高校に切り替えました)

今思えば、他にも思い当たる節が沢山あります。
小学生のときには、もうそうだった気がします。

ただ、大人になり、昔よりマシになったなぁ〜と思っていました。
そういうこと無くなったなぁと思っていたのですが、広場恐怖症のことを知り、
「違う、全部避けてるだけだ」とも気が付きました。

免許を取ってからは、公共交通機関を利用することは無くなったし、
買い物の場所も自分で選べる(行き慣れた小さいお店にばかり行ってる)
子どもを産んでからは、ひとりで出掛けること自体が減っている。
行きたいけど不安だなという場所は、誰かに付き合ってもらうか、諦めるか。
仕事もやっと自分に合う合わないが分かってきました。
(製造業に就いて病んだのも、広場恐怖症があったからかもしれない。)

学生時代は、本当につらかったなと改めて思いました。
教室も電車も耐えられなかった。
友達と遊ぶにも、待ち合わせ場所に行くまでも不安で仕方なかった。
外をひとりで歩くのもつらかった。

ただ、いろんな自覚症状はあったけれど、当時は「学校が嫌だ」ということが、他に影響しているのかと思っていました。
学校に行けなくなったせいで、引きこもりがちになり、そのせいで外に出るのも怖くなり、人が多い場所に居るのもツラくなり…不安感も動悸も離人感も、全部学校に行けない自分が原因だと思っていました。

でも、もしかしたら、全部逆だったのかもしれない。

もし、学生時代に広場恐怖症に気付けていたら、カウンセリングや服薬で、変わっていたかもしれない。
普通に学校に通えたのかもしれない。
…なんて、本当に今更言っても仕方ないのですが。


子どもの頃は、自分の気持ちも症状もうまく伝えられない。知識もない。
だから、なかなか気付けない。

今不登校で悩んでいる子の中にも、私と同じように広場恐怖症が原因の子が居るかもしれない。


と思い、今回書いてみました。
(広場恐怖症は自己診断ですが。苦笑)


不登校のきっかけ・理由は、ひとりひとり違うとは思うけれど、「自分でもよく分からないけど行けない」だと、自分も親も、より苦しい気がします。

中学の頃に親に病院に連れて行かれ、様々な検査もしましたが特にこれといった病名等もつかず、しばらく心療内科(精神科?)に通いましたが、状況は変わらず。
自分でも、何故学校に行くのがツライのか分からなかったので、もういっそ何か病気なら良かったのに(原因がわかればいいのに)と思っていました。


広場恐怖症だったとしても、それだけが理由になる訳ではないですが、不登校の原因になりえるものの一つとして知っておくといいのかなと思います。



今現在は、苦手なことを避けることで普通に生活はできているからまあいいか…と思う反面、
いや、広場恐怖症がなければ、推しのライブを諦めたりすることもないんだよ?!なんて勿体無い人生なの?!という気持ちも。
一人旅に行っている友人や妹を見ていると、本当にすごいな、羨ましいなと思います。

子どもの学校行事などに行くのも、実は苦手で。
夫が居ればまだいいのですが、ひとりで行かなきゃいけないとなると、もう…。
二者面談で教室に居るのも苦痛だし、ひとりで授業参観に行くのも心がざわざわと落ち着かない。

入学早々の懇談会などはコロナ禍ということで中止になったので、こっそり安心していたのですが、2月はついに学級懇談会が…!
授業参観は息子見たいし頑張れるけど、懇談会は正直ツライ…。頑張ります…。

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