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未知の鼓動 -日々是アート- 2016

(2021年11月より着手。それ故、記憶や記録が定かでなく不充分な時期や記述があります)

それは視えてくるのです。
己が求めに導かれて顔を上げると、未知の鼓動は聞こえます。
あの時この時、あの場所この場所、鼓動の響きが聞こえてくる処へ、どうしても逢いに行きたくなったのです。

若冲展@東京都美術館 on May 2nd,2016

1年越しの若冲、動植綵絵30幅には感嘆の一言! というか声も出ません。展示室の中央に居ると、それらが少し離れて自身を囲むかたちで静かにしっかりとそこに在る。もう本当にずーっとその場に佇み続けたかったけれどもそれは叶わず… ああ今生に観ることができてほんまに良かった。
もちろん、相国寺の釈迦三尊像3幅をはじめ他の作品の数々も大好きなスタイルで描かれており、何も言うことはありません。

奥村土牛 -画業ひとすじ100年のあゆみ-@山種美術館 on May 2nd,2016

若冲展との久々の和ダブル鑑賞。
屈指の土牛コレクションを所有するという同館での初見でしたが、「醍醐」「鳴門」はじめ様々な自然や人を描いた作品からは誠実さや温かみ、真摯さが伝わってきました。しっとりと静かに語りかけてくる作風が沁みます。

俺たちの国芳 わたしの国貞@Bunkamura ザ・ミュージアム on May 21st,2016

(物語&洒脱)×アバンギャルド=浮世絵?
浮世絵と言えばまず思い浮かぶのが著名な美人画や風景画かと。国際的にも評価は高くそれは嬉しいし認めるところなのですが、これまでどうもイマイチ関心がありませんでした。しかし、これは楽しい!
軍記や世話物という歌舞伎ばなしは言うに及ばず、骸骨やもののけ、果ては魑魅魍魎などなどを描いた破天荒な数々の作品が、自身の浮世絵への印象をアッサリと覆してくれました。

MIYAKE ISSEY展 三宅一生の仕事@国立新美術館 on May 28th,2016

「クリエイティブとはこういうことか」
服飾に留まらない多くのジャンルに関わる仕事を巡り巡って、そう感じました。
プリント、布づかい、プリーツ、素材と”三宅一生”を表現するものは数多く。
各作品はトルソーで展示されているだけなのですが、それぞれが纏う創造性や展示群が醸しだす”時代の雰囲気”を通して、エネルギッシュに日本のデザインをリードされてきたことが静けさの中で強く迫ってきます。どの作品もカッコいい!

ポンピドゥー・センター傑作展@東京都美術館 on Jul. 16th,2016

3年前の現地で会えていなかった作家さんがまだ仰山いらっしゃいました。勿論、多くのビッグネームにも再会です。仏日と鑑賞場所は違えど、自身の中で応える所は変わらず、今はこの時代の作品に最も惹かれています。
展示は1年ごとに1つの作品が並べられ1人の作家の作品は1点に限られた構成で、彼の地での変遷や奥深さを再認識、再発見することに繋がります。
次は何処でどなたに逢えるのか。そんなところも楽しみです。
本場のポンピドゥーへはいつかまた!

諸橋近代美術館 on Aug. 12th,2016

裏磐梯は諸橋近代美術館、通称ダリ美術館。真夏の山河に縁どられた当館、風光明媚とはこのことかと。
いつもは都会の喧騒の一角での鑑賞ですが、この日は自身が常とは違った状態から始めていたことを実感。素直に受け止め、素直に感じ、それを素直に言葉にする ただそれだけなんですが。そんな心持ちで様々な初見作品を含め多くのダリに出逢えたことも良かったなと素直に思えます。
企画展のクルック作品も良かったけれど、ダリはほんま面白い!

ピエール・アレシンスキー展@Bunkamura ザ・ミュージアム on Oct. 29th,2016

ベルギー発モダンアート。禅や書からも触発され、様々なモチーフで多彩な表現の作品の数々。色合い、構成、観るのが多いに楽しかったです。その後、お目にかかれてませんが再会を期待。

ダリ展@国立新美術館 on Nov. 4th,2016

今日はあのダリ。現より夢、常識を超えた世界観の印象が強いですが、現実社会への感受性も創作の大いなる源であったことを知りました。
観終わって、彼は、巷の評価で、シュールさが強調され過ぎるきらいがあるなと感じています。無論、シュールは言わずもがなですが、何かこうテーマや構図以外の観点からも素敵な美術作品の数々だと思わせられます。
それにしてもスペインという国の凄さ! うーむ。

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