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ホーチミン・戦争証跡博物館

表題の博物館を出て、すぐに書いた。
書いて自分から、この気持ちを少しでも取り外したいと思ってしまった。

何も、
何も知らない自分にショックを受けた。

本当に義務教育を受けたのか。
何を学んだのか。
授業中ずっと寝ていただけだったのかもしれない。

ベトナム戦争というものがあって、それに纏わる映画がある事、それくらいしか知らなかった。

ハノイの、ホアロー刑務所という場所で音声ガイドを借りないという尖りを反省し、ここでは借りようと思った。

だがガイドは英語かフランス語のみ。残念。
あとカジノに行った時も、言語は英語か中国語のどちらかしか選べない。中国語。

音声ガイドなしで乗り込む。

また観光地で何も吸収せずに出る事になるかもしれない。と思いつつ、内部へ。

写真を中心に、
図や表でベトナム戦争を振り返る。
建物の外には、戦争で使われた戦車や戦闘機などがある。
単にでかいと思った。

3階建ての作りで、
3Fはベトナム戦争とは、みたいな話、導入的な
2Fは戦争のリアル、
1Fは戦争後とか、隣国について

全く違います。
という方がいらっしゃいましたらすみません。
僕なりの解釈です。

3Fから2Fに降りた。戦争のリアル。

衝撃的な写真を見た。
顔と、皮だけになったような何か。
顔がついているので、これが元々人間だと分かった。骨のようなものが飛び出ている。
アメリカ兵がそれを片手で持ち上げている。
館内は撮影自由だが、撮れなかった。

こんな事が、この地球で、48年前に終わった戦争で。

怯えた子供の写真を見た。

撃たれたベトナム人の写真を見た。

父を殺さないで!というコメントと、
囲まれる女の子の写真を見た。

死体になっている集団の人間の写真を見た。
その中には子供もいた。

枯葉剤の影響を受けて、身体に異常をきたしている人々の写真を見た。

日本人の石川文洋、中村梧郎の写真コーナーがあった。
日本の勇者達が命を賭けて撮った写真が世界中の人々に見られていた。

ベトナムの独立に対する強い思いを、軍事力のみで、防ごうとしたアメリカ軍が結局撤退。

という言葉を見た。

出てタバコを吸った。
気持ちが暗い。
何も知らない自分を情けなく思う。

知っていたとて何もできなかった事は知っている。

戦争はやってはいけない事だと、頭ではなく、心で知る。遅かったかもしれない。

いつか原爆ドームに行かなければいけないと思った。
ここに来れて良かった。

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