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8月4日 100日で完成する本 33日目 LCLの学び⑤ハイ・テック・ハイ

昨日は探究を探究する勉強会の第五回がありました。本日はアメリカのプロジェクト学習から学ぶ4時間でした。アメリカの「ハイ・テック・ハイ」という学校のサントスさんを講師として、対話のワークショップを繰り返しながら学びを深めていきました。

まずは、自分の北極星を決めること。「ハイ・テック・ハイ」は「公正」を北極星としています。これは非常に共感します。必要なものやことが必要な人にいきわたること、それを軸に教育をしていくことが大切だと感じています。

そのための手段が、「ハイ・テック・ハイ」ではプロジェクト学習(PBL)ということです。私の場合、好奇心と遊び(curiosity and playfulness)に基づいた探究学習です。それを実現させるデザインや構造、システムが大切だということが、今回の学びのポイントでした。

学校組織や学習環境をどうデザインしていくか。子どもが好奇心のままに、遊ぶように学べるための学習環境とはどんな状態か。まずは、そのゴールイメージを描いた上で逆算して考えていく方法がいいのでしょう。

ただ、探究学習として、「より深い学び」に進んでいきたいところもあります。這い回る経験主義にならないようなデザインも同時に大切です。

より深い学びのためには、「自分と社会にとって意義のあるコンピテンシーを培い発展させる」ことと「より深い学びを促す条件を整えることで学び没頭することができる」ということを同時に考える必要があります。

特に、「本質的な問い」を考えていくことが必要だと感じています。時空を超えた普遍的な問い。まずは、この問いを教師が考えて子どもに提示する必要があるのではないかと思っています。

私も今年度は、探究課題を問いの形にして子どもに提示しました。それをウェビングマップにしてそれぞれの問いを作っていきました。子どもたちが迷走してきたら初めの本質的な問いに戻って来れるようにデザインをしています。

それがいいのか悪いのかは、今後進めていかないとわかりません。ただ、今の子どもたちの状態を鑑みると、オープンな探究というのは非常に難しいなと思っています。

一応探究課題があり、発表会もあるのである程度はこちらでガイドする必要があります。ガイドする探究というやつです。理想はもっと学びを民主化して、子どもに学習を委ねていきたいです。

そのために、超スモールステップで始める必要はあると感じています。子どもたちも急に「今からやりたいことを自由にやってもいいよ!」と言ってもポカーンですよね。

だからこそ、良質な問いを用意し、子どもをよく観察しながらガイドのレベルを変化させていくというのが現実的なラインでしょう。今は、そんなところが私の暫定解です。

本当はもっと一人ひとりの探究に寄り添い、ガイドしていきたいのですが、時間と人のリソースが足りないですね。でもこれも環境をデザインできそうです。ちょっと考えてみます。

あとこれからやってみたいことが「学びのプロセスを可視化していく」ということ。子どもたちの成果物を作るプロセスをポートフォリオにして、見える化することです。

今日のお話で、改めてプロセスの可視化の価値を感じました。
いやあ、非常に良き学びの時間でした。


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