【ショートショート】微笑みの裏側
この作品はフィクションです。
実際の団体や人物は関係ありません。
タカシは隣人のカオリがいつも微笑んで挨拶してくれるのが好きだった。
彼女の親切な態度は街の皆に愛されていた。
しかし、ある日、タカシはカオリが家の庭で何かを埋めている姿を見かけた。
普通の人なら気にしないかもしれないが、タカシは何か引っかかるものを感じ、好奇心に駆られた。
「何を埋めていたんだろう?」
そう思いながら、後で確認しに行くと、そこにはたくさんの日記が埋められていた。
日記を手に取り、中を見て驚愕した。
そこには、カオリが恨んでいる相手についてびっしりと書かれていたのだ。
そして、その中には、タカシの名前もあった。
「これって、冗談だよな?」
タカシは思わずつぶやいた。
カオリの笑顔が脳裏に浮かぶ。
あの穏やかな微笑みの裏には、こんな恐ろしい秘密が隠されていたなんて。
彼は震える手で日記を元に戻し、後ずさりした。
心臓が早鐘のように鳴り響く中、タカシはもう一度カオリの家を見た。
あの微笑みの裏に潜む冷たい怒りを知った今、もう彼女の笑顔を信じることはできなかった。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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