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【ショートショート】光の彼方へ

注意!
この作品はフィクションです。
実際の団体や人物は関係ありません。
この作品には画像生成AIを使用して作成した画像を使用しています。
以上を踏まえた上でお読みください。

その日、エリナが古びたSNSを開いたのは、日曜日の退屈を紛らわすためだった。

友人たちの日常が流れる中、画面に突如現れた高校時代の友人、マユのプロフィールは一際異彩を放っていた。

世界を舞台に芸術活動を展開する彼女の成功が、どこか信じられないものだった。

「マユが、こんなにも…」

心の中で疑問を呟きながら、エリナはマユに連絡を試みる。

返信はすぐに届き、偶然にも彼女はエリナの町にいるという。

二人は古びたカフェで再会を果たす。

久しぶりに目の前に現れたマユは、その外見からは想像もつかない疲労と緊張を隠していた。

「SNSのおかげでね、私の作品が世界中に広まったのよ。でも、その全てには裏があって…」

マユの声はふと小さくなり、彼女の瞳はどこか遠くを見つめていた。

その言葉に引っかかり、エリナは帰宅後、マユのSNSを改めて調べ上げる。

表面的な成功の影で隠された疲れた表情、そして、ある投稿の裏に小さく書かれた「助けて」の二文字。

これがマユの本当の声だった。

「彼がね、私のエージェントで、恋人でもあるんだけど、本当はとても厳しくて…。私の作品を操り、私自身も…」

マユは深いため息とともに話し始めた。

彼は彼女の才能を利用し、自身の利益のために過酷なスケジュールを強いていたのだ。

エリナは具体的な計画を提案する。

まず、マユは自身の財務状況を確認し、彼が管理していた資金の流れを掌握。

そして、秘密裏に新しい作品を制作し、信頼できるアートディーラーと連絡を取る。

法的な支援を得て、彼との契約を解消するための準備を整えた。

数ヶ月後、エリナとマユは共にアートギャラリーで新しい展示会を開催する。

会場は彼女たちの創造力と再生の象徴で、マユの新作が多くの賞賛を受ける。

展示会の日、エリナの手作りアクセサリーも注目され、二人の創作活動は新たな局面を迎えることができた。

展示会の終わりに、マユとエリナは会場の中央でお互いを見つめ合った。

疲れながらも、目には明るい光が宿る。

マユが静かに笑い、エリナの手を取り、言った。

「ねえ、私たち、やったわよ。本当に自由になれたのね」

エリナも微笑みを返し、二人の笑顔が会場に満ちる。

周囲の賞賛の声が彼女たちの新しいスタートを祝福している。

この瞬間、彼女たちの未来は明るく、希望に満ちていた。

以上でこの物語は終幕となります。
最後まで読んで頂きありがとうございました。

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