高校受験・最難関校の格付け
興味深い記事を拝見した。
どうにも、科目が1つ減少することによって、偏差値は1上がるらしい。これは科目が少なくなる時は原則として苦手科目を切るからだそうだ。逆に言うと苦手科目を切っても1しか偏差値が変わらないということだ。学力というのは画一的で、できる人はなんだかんだ全科目できるし、できない人は全科目できないし、という話なのだろうか。
さて、これによって比較が可能になったのが全国の難関高校である。早慶附属など、高校受験の場合は3科目受験校が多く、序列が良くわからなかったのだ。高校受験はローカルな公立高校受験がメインであることが多いため、難関高校受験はかなりマイナーな戦場なのだが、筆者の個人的な思い入れもあるため、整理してみたい。
駿台中学生テストの場合、このようになる。
72 筑駒
71 灘
70
69 開成
68
67 渋幕
66 筑附
65 慶應志木・久留米大付設
64 早実・日比谷・ラサール
63 早大本庄・早大学院・市川・西大和・北野
62 学大附・慶應・都立西
61 翠嵐・広大福山
60 湘南・千葉
感覚的には納得である。それにしても慶應志木ってめちゃくちゃ難しいんだなというのが率直な感想だ。中学受験で言うところの栄光とか駒東くらいはあるんじゃないだろうか。
中学受験の偏差値も貼っておこう
71 筑駒
70
69 灘
68 開成
67
66 聖光学院
65 渋幕
64
63
62
61 麻布
60 筑附
59 駒東・栄光・武蔵
58 慶應普通部・早大学院・千葉
高校受験と比べると、上位層がビヨーンと伸ばされている。中学受験の上位層の競争は異次元の激しさということだろうか。筑駒灘開成の三校はどうやって受かるのかさっぱりわからない。この辺りの学校は東大に入るよりも間違いなく難しい。
駿台模試とサピックス小学部の偏差値差が1という仮説に従うならば、筑駒灘開成の難易度はあまり変わらず、早慶附属は中学受験のほうが簡単ということになる。一方、早慶附属の難易度が中高で変わらないと仮定すれば、筑駒高=開成中、開成高=渋幕中、と一ランク下がった難易度となり、筑附は高校の方がやや難しいということになる。筆者の個人的な感覚では後者のほうが実態に近いかもしれない。東大の同級生で中学受験で開成中に不合格になった人間はかなり多かったが、高校受験で同様の挫折をした人はあまり聞かなかったからだ。その点で開成高=渋幕中という相場感はかなりしっくりくる。高校受験の場合は開成の下は早慶附属だが、中学受験の場合はその間に麻布とか聖光学院といった名門校が分厚く鎮座し、激しい戦いを繰り広げている。中学受験のレベルの高さを改めて実感する。