#163 意外と悩ましい足底腱膜炎
朝、起きてから、歩き出したとき、
足の裏がズキっと痛むことは
ありませんか?
長く座っていて歩き始めたときに足の裏に
痛みが走ることはありませんか?
ランニングなど運動をしているときに
足の裏が痛くなってくることは
ありませんか?
また、歩き始めたら痛みが治まることは
ありませんか?
この痛みが長く続いているようでしたら、
もしかしたら、それは
足底腱膜炎の症状かもしれません。
足底腱膜炎は、朝の歩き始めや動き出し、
運動時に足の裏の土踏まずの
部分や踵の骨の近くに
痛みが出ることが多く、
足のアーチ構造を支える
足底腱膜が炎症を起こし、
小さな断裂を繰り返している状態
のことをいいます。
足底腱膜炎の原因・要因には、
以下のものが挙げられます。
・アーチの低下、扁平足
・アキレス腱の柔軟性低下
・ウィンドラス機構の機能不全
ウィンドラス機構:運動時、足の着地寸前に趾が上に反り返ることで
関節の下側にある筋や腱を巻き上げ、
土踏まず部のアーチを強固にし、
蹴り出しのばねの力を高めています。
・後脛骨筋の機能不全
・骨盤のゆがみ
・下腿三頭筋の柔軟性の低下
・下肢の関節の可動域制限
・股関節周囲筋の柔軟性、筋力低下
・スポーツによるオーバーユース
(使いすぎ)
・長時間の歩行や立ち仕事
・不適切なシューズの使用
・硬い路面でのトレーニング
足底腱膜炎での荷重時の痛みの出る場所は
踵に近い腱膜起始部に最も多く発生し、
続いて中央部(土踏まず)、
遠位部の3ヵ所が好発部位となります。
痛みが最も出やすい
踵に近い足底腱膜起始部では、
レッグヒールアライメント
(下腿と踵骨軸のなすアライメント)が
回外していることが多く、
中央部での痛みでは、
レッグヒールアライメントが
回内(偏平足)していることが
多かったりしますので、
チェックが必要になってきます。
後ろから見た時に、
踵からアキレス腱が
くの字や逆くの字に
曲がってしまっている方は
足底腱膜炎を始め、
下肢のケガや痛みになってしまう
可能性が考えられますので
注意が必要になります。
足底腱膜炎で痛みが強い場合は、
まずは局所の炎症を抑えることが
先決になります。
スポーツや運動を行っている方は、
運動等の中止や休息、安静が大事になり、
柔軟性が低下している筋肉や腱には、
マッサージやストレッチなどを行っていき、
筋力低下がみられる筋力がある場合は、
選択的なトレーニングが必要になります。
身体のアライメント不良は、
皆さまが思っておられるよりも
身体に与える影響は計り知れないもので
あったりしますので、
身体の骨組みに目を向けていただければ
幸いです。
アライメントやアライメントに関わる
テンセグリティ構造は
こちらの投稿も参照していただけると
幸いです。