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発達? グレーゾーン? 特性は誰でも持っている

発達障害ときいて皆さんはどのようなイメージを持たれますか?

診断が下った人だけが発達障害の特徴を持っていると思う方もいるかもしれませんね。

そして発達のグレーゾーンと言われる方々のことは、発達障害に近い特徴を結構多く持っている、と。

間違いではありませんが、要するに、健常者(定型発達)とグレーゾーンと発達障害の3種類が存在すると考えている方が多いのでは。と、私は日々のカウンセリングを通して感じています。

しかし実際は違うと、私は考えます。
以下の図のように、定型から発達障害はグラデーションで表現されます。

左から右に向かって定型発達から発達障害。
グレーゾーンがとても広いことと、カラフルな点があるのがお分かりかと思います。

この点は様々な特性を表しています。
例えば、ピンクは落ち着きのなさ。オレンジは不注意。緑はこだわり。青はコミュニケーションの苦手さ。
あるいは聴覚の敏感さや衝動性かもしれません。
これって多かれ少なかれ誰でも持っている特徴ですよね?

でも図を見ていただくとわかるように、右に行けば行くほど点が増えていきます。そしてこの点は、人によって数が変わります。
ピンクが多めの人もいれば青がずば抜けて多い人もいます。

生活する中でこういった特性(困りポイント)が増えれば増えるほどに生きづらくなると思いませんか?
しかも生まれつきの脳機能の障害でコントロールが難しく完治することがないとなれば、どうでしょう。

発達障害と診断されるかどうかは、どうすることもできない点(特性)によって、苦しくなるくらい生きづらさを感じている人かどうかだと思うのです。

定型発達と言われている方は、点(特性)が少ないというか薄いので、コントロールしたり、気にしないようにしたりして上手に生きているだけなんですよね、きっと。

私自身は、診断はついていないですが、不注意の点が結構多いです。自覚しています。

例えば、はがきを出そうとポストに向かい、途中で美味しいパン屋を発見しルンルンしながら買い物を済ませ、家についたらまだ手にはがきを持っていた。
なんてことは日常茶飯事。

アラフィフにもなると年齢のせいにされますが、いえいえ、私は小さいころからずっとです。
自慢じゃないですが、子どもの頃から忘れ物も多いし、片付けも大の苦手で勉強机は荷物でいっぱい。半世紀にわたりこんな感じでやらせてもらってます(笑)。

でもなぜ私が発達障害といわれないか?(病院に行けば言われるかもだけど)

自覚して「仕方ないまたやったか」と笑い飛ばせたり、本当に忘れたら困ることはメモ(To Doリスト)を書いて順番にこなしたりとか、気をつけたり工夫をしたりして、自分の特性と上手く付き合っているからです。
(書いたメモを家に忘れて買い物に行ったりもしますが)

結論として私が言いたいことは、
特性は多かれ少なかれ誰でも持っているし、『自分の特性を自覚して理解し、その特性とうまく付き合えるか』がミソ。ということ。

図の中の点(特性)が多い人(濃い人)はその特性と上手く付き合うコツを見つけるのは大変だし時間もかかるかと思います。
なので、周囲もそれを理解して見守ってほしいし、必要ならば環境を整えたり手を差し伸べたりしてほしいのです。

視力の悪い子が眼鏡をかけたり優先的に席を前にしてもらったりするように、文字を書くのが苦手な子が学校でタブレットを使わせてもらうとか、計算が苦手な子が電卓を使わせてもらうとか…。

食物アレルギーの子と同じように感覚過敏の子も給食に配慮してもらえるとか…。

最近は以前に比べて理解が進んできているとは思いますが、そういう配慮がもっと当たり前になったらうれしいな。と、私は思います。

困った時はお互い様。定型でも発達障害でも、誰だって苦手もあれば得意もあります。
個々に合った配慮をすることや、お互いにお互いの苦手をそれぞれの得意で補っていくということが普通になればいいですね。

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