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PHASE.2「咲き誇る桜の中で」

急に同期から電話だ。花見をしようとのこと、40秒で支度して急行だ。

先に集合していたみんなはあの子の母校を訪れていたみたいだ。僕は間に合わなかったがコンビニで乾杯をする場面で合流。
やっぱりこういう時はカゴにガシャガシャ商品を入れて男気じゃんけんだよね。
買わされるのは”パイセン”。

ということでここで登場人物の紹介をしておこう。今日の投稿で出てくる人物は
後々重要な役割を果たしていくことになる。


「僕」。この話の主人公だ。
気になる相手「RI」。この先僕は、この子に一生ものの恋に落ちることになる。
僕を導く友人「JY」。重要な場面で常に的確なアドバイスをする、例えるなら"スターウォーズで言うベン・ケノービ"、"指輪物語のガンダルフ"、ちょっと違うかもしれないが"ワンピースのシャンクス"ってとこか。師であり大切な友人だ。
そして「パイセン」。同期だが何故かパイセンと呼ばれている。略称"パセ"。何かと集まりの時に物を買わされたり予約なんかの雑務を任されるのがこのパイセンである。ごめんね、パイセン(笑) 
あと「K」氏。今作のヒール。笑
ヒールと言っても本当の悪人てわけじゃない。ただあまりにも素直に自分の意見を
言い過ぎてしまうところがあり、これも相手のことを思っての発言ではあるのだが、この物語ではどうやら悪い方向に働いてしまう。ファッション好きで口の上手い陽気なやつだ。

そんな形で飲んだくれながら公園を散歩したり、追いかけっこしたり
しながら過ごした。大学生の頃を思い出す感じで本当楽しかったね〜。

ちょうどこの時目黒の八宝園って庭園が空いてたもんだから忍び込んでみた。どうやらここは結婚式場だったらしくちょうど写真撮影をしている人達も見えた。

結婚なんてまだまだ意識してないが、確かにこんなところで大切な人と
その日を迎えられたら素敵なんだろうなと僅かに感じたのを覚えている。
まさかその”大切な人”が今すぐそばにいるとはこの時の僕は微塵も思っていないのであった。

本日の目玉、目黒川の花見である。
初めて来てみたが中々に綺麗だ。良い感じに酔いも回って写真を撮ったり    ふざけたりとても楽しい花見をした。
RIはとても距離感の近い子でよくベタベタされている。内心自分もと思う気持ちはあれどなんだか恥ずかしくて出来なかった。どうでもいい相手だと
そんなことはないので今思うとこの時からだったりするのかも、、       だがハッキリとした気持ちはまだ無い。

ちょうどこの頃、iPhoneを買い替えていて、今ではお馴染みの「ポートレート」という機能が初めて実装されていた。簡単に説明すると対象物にフォーカスし
背景をボカしてくれる機能で、要はiPhoneで本物のカメラっぽい写真が撮れるのだ。その新しい機能にハマっていたこともあり、その子のピン写を撮ることにした。
僕が無茶振りをする。カメラを構えて「こっち向いて」と言うと中々向いてくれなかった。

「1枚だけでいいから」

「やだよ〜」

「ほら、こっち向いて。絶対可愛く撮るから(笑)」

こんなやりとりを何度か応酬しつつ、しつこく粘ると恥ずかしがるように顔を向けてくれ写真を撮ることが出来た。
あまりにも可愛い写真が撮れたので何度もシャッターを押していると怒られてしまった。
赤みがかったその顔はお酒のせいなのか恥ずかしさからなのかは分からないが  思わずドキッとさせられている自分がそこには居た。

ーー 全く「ポートレート」機能はすごいな。そうiPhoneならね。ーー

自分の気持ちを押さえ込むかのようにiPhoneの凄さに感心していた。

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