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インドネシア行ってきました!(後編)

地域に根差した介護施設が世界へ
2024年2月22日~25日

こんにちは、広報担当です!
 
今回は、インドネシアへ海外視察に出かけた弊社代表の山野へのインタビュー後編をお送りします。
 
どうしたらインドネシアで実際に出会った若者たちと日本の中小企業の橋渡しができるのか。
 
介護業界に限らず、海外人材について知りたい、検討している方々の参考になれば嬉しいです。
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茨城を知っている学生は40人中3人

広報「それでは後編もよろしくお願いします!現地では、大学との話し合いのほかに、学生さんの声を聞くことができたとか」
 
今回は日本語学科の学生さんに話を聞く機会をいただきました。40人くらいが集まってくれて、まずは日本の中小企業や茨城県の特徴についてのお話をしました。皆さん非常に優秀で日本語を完全に理解していて、通訳さんなしで授業ができました。
 
皆さん日本にどんな働き先があるのか気になっているようでしたね。
 
ただ、その中で“茨城”を知っていたのは40人中3人。ほとんどの学生が茨城県を認識していませんでした。
 
私たちを選んでもらうには、まずは渡航先に日本が選ばれる必要があって、その先で茨城県を選択してもらわなければなりません。
この時に大切なのが、“ご縁”だと思うんです。何かのタイミングで“茨城”にふれたことがあるだけで、何も知らない場所より安心感を持てる。
今回いただいた機会も私たちにとってご縁の一つです。40人の学生さんが、就職先を探すときに、「この前来た日本の人、茨城って言ってたな」と思い出してくれたら意味があったと思います。
 
ハビブさんがインターン先に我々の元を選んでくれたのも、彼が高校生の時に日本に留学経験があったからでした。

学生の前で日本の中小企業について

アルバイト先のない現地の学生

広報「インターンの他にアルバイトでの採用も始めていますよね。きっかけを教えてください」
 
視察中にハビブさんとチェーン店で食事をしたのですが、スタッフが店内に溢れていて。フロアにもレジにもキッチンにも店員さんがたくさんいるんです。日本だとチェーンレストランにはアルバイトやパートの方が多いイメージですが、ハビブさんによると現場にいた皆さんは社員だそう。社員でも人が溢れている状態で、学生がアルバイトする場所はあまりないとのことでした。
 
それで、向こうの学生さんにアルバイトとして働いてもらう機会はないかと考えました。インドネシアにいながら日本企業の働き方を知ってもらえる良い機会になると思って。
 
早速、今回出会った学生さんに試験的に当社のウェブサイトの更新作業をお願いしています。

オンラインでWEBサイト作成のミーティング

日本での外国人の労働環境というのは、労働力不足を補うための採用が多く、派遣後にミスマッチが起きる現場が後を絶ちません。
 
そこを、アルバイトとして現場を体験してから、日本に来ることで本人やご家族の安心にもつながるし、現場もスムーズに動くのではと思いました。
優秀な学生さんをアルバイトで雇うことでその子が就職するときに、日本を選択肢に入れてくれる可能性も大きくなると思います。
 
繰り返しますが人材採用というのはご縁なので、アルバイトという形で日本の企業に関わってもらうことも大切な一歩だと思っています。

より強固なインドネシア教育大学との連携

広報「アルバイトに関して、大学側との連携を強化するため5月にも再訪予定なんですよね」
 
インドネシアの学生さんに日本でアルバイトしてもらうには、インドネシアの法律の面で課題があって。例えば雇用形態どうするとか、実際には賃金の支払いどうするのとか。そういった詳細をあちらの学科長や教授に教えていただきなが、学校側と事業の認識とすり合わせができたらと思っています。
 
本格的に運用し始める前にしっかりとしたニーズ調査も行いたいと思っているので、向こうで学生さんへのヒアリングも行います。
 
次回は私が所属している茨城県中小企業家同友会、そこの企業さんにも同行してもらうのでまた新たな展開があるのではと楽しみにしています。

インドネシア教育大学にて

マッチングサービスで現地の学生との接点を作る

広報「日本でのアルバイトのニーズを掴めれば、マッチングプラットホームの作成も考えているとか」
 
日本にはいろいろなマッチングサービスがありますよね。その一種として、海外の学生と日本の中小企業とのアルバイトマッチングが気軽にできるといいなと思っています。日本にはマッチングの仕組みが浸透してすでにベースがありますから受け入れてもらえるのではと思っています。
 
そのプラットフォームも向こうの学生さんに作ってもらうことで、新たな仕事を生み出すこともできます。
そういう場を作りながら、他の大学さんとも繋がりを作っていけたらと思っています。

介護事業は今後高齢化する国での展開を視野に

広報「海外とのご縁を増やしたのちに、海外での事業展開も想定していますか?」
 
現在の日本は高齢化社会で、介護施設の需要も大きいですが、2040年あたりを境に高齢化率はピークアウトすると言われています。そうなると自ずと介護業界の市場規模は小さくなります。
それに引き換え、インドネシアやベトナムといった国は現在も人口が増え続けています。日本よりも遅れて、この国々も日本のように高齢化社会を迎える日がくるでしょう。そのときに私たちがやってきた介護事業やその知識が他国で生かせると思うんです。


私の代で海外進出というのは、難しいかもしれませんが、次の世代に事業を引き継ぐときに、海外とのつながりやその足がかりを残しておきたいと思っています。

〈最後に〉優秀な海外人材に選んでもらう企業になること

広報「最後に、今回の視察で感じたことを教えてください」
 
日本の優秀な人たちを介護業界の中小企業が雇うことは難しい中で、海外では優秀な若者が職を求めていることを実感しました。
 
これまでは海外人材の雇用というと、技能実習生の方をたくさん呼んで人数不足を補うといったイメージでしたが、これからは実力と意欲のある若者に日本を挑戦の場として選んでもらいたいと思いました。企業の先頭に立って戦力として働く可能性を秘めていると思います。
 
そのためには、我々も海外と接点を持ちつつ、選ばれる企業になることが必要です。日本をチャンスの多い国として認めてもらい、他国の中から選ばれる国になること。その中でも茨城、そして中小企業を選んでもらうためにも私たちはこれからも海外の若者と“縁”を繋いでいく必要があると思っています。
 

スカルノハッタ空港でハビブさんと記念撮影


 最後までご覧いただきありがとうございました。ライフサポート山野の今後の海外展開にもご注目ください!
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