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EASTLOOP物語~手仕事で笑顔がつながっていく~

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東日本大震災が発生し被災地の人たちのために何かできないかと、東北支援プロジェクトEAST LOOPを株式会社福市の代表 高津玉枝が2011年に立ち上げました。おかげさまで代表作の…
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寄付って難しい。〜EAST LOOP ウクライナ支援寄付つき商品によせて〜

寄付って難しい。〜EAST LOOP ウクライナ支援寄付つき商品によせて〜

先日やっとEAST LOOPウクライナ支援寄付つき商品をリリースしました。
おかげさまで、たくさんの方に関心を持っていただき、すでに支援や応援をいただいています。本当にありがとうございます。

実は、このプロジェクトを始めるにあたっては、いろいろと悩みました。

寄付付き商品を販売したことがなかったので、EAST LOOPの商品に寄付をつけてもよいのだろうか。という葛藤でした。
一番迷ったのは『寄

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寄付報告 【ハートブローチ(ウクライナ支援寄付つき商品)】※随時更新

寄付報告 【ハートブローチ(ウクライナ支援寄付つき商品)】※随時更新

2023年4月7日付
【ご報告】ウクライナ支援 EASTLOOP

3回目の寄付 150,000円 をモルドバ共和国に振り込みました。
ロシアのウクライナ侵攻が始まってすでに12か月が経とうとしています。

皆様からお預かりした 「EAST LOOP ♡ブローチ(ウクライナ支援寄付つき)」
避難民が滞在しているモルドバ共和国に振り込みさせていただきました。
今回は 125個分のブローチ 1,200

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―EASTLOOP物語 第1話―「すべての始まり」

―EASTLOOP物語 第1話―「すべての始まり」



この写真を見て
「あ! このブローチ見たことがある」
といってくれてる人がいたら、私 高津は飛び上がるほど嬉しいです。

東日本大震災が発生し被災地の人たちのために何かできないかと、東北支援プロジェクトEAST LOOPを株式会社福市の代表 高津玉枝が2011年に立ち上げました。おかげさまで代表作のハートのブローチは10万個以上作られ、お客様の手元に届けることができました。 このプロジェクトを

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―EASTLOOP物語 第2話―「お願いのメール」

―EASTLOOP物語 第2話―「お願いのメール」

私の中では、このプロジェクトの目的とイメージはしっかりと立ち上がっていました。

フェアトレードと同様に、被災地の人たちに商品を作ってもらい、
それを責任をもって全量買い取り、チャリティーではなく「商品」として日本全国で販売すること。

今で言えば復興支援グッズなので、このnoteを読んでくださっている方には分かっていただけるとは思うのですが、当時はそのような商品も概念もほとんど存在しませんでした

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―EASTLOOP物語 第3話―「現地で見たもの。だけど・・・・やっぱり」

―EASTLOOP物語 第3話―「現地で見たもの。だけど・・・・やっぱり」

飛行機で花巻空港に到着。その後、釜石線のローカル電車に乗って、遠野に向かいました。

遠野は岩手の内陸部にあります。陸前高田や大槌、釜石など被災した沿岸の地域と内陸を結ぶ七つの街道が交わる交通の要所です。
被災した沿岸地域は壊滅状態であったため、後方支援はこの遠野という場所に集約され、物資や支援する人や団体そして自衛隊も遠野を拠点としていました。

はじめて会う人へのプレゼンテーション。
何度も練

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―EASTLOOP物語 第4話―私の背中を押したもの

―EASTLOOP物語 第4話―私の背中を押したもの

大阪に戻り、私は淡々と準備を進めました。

全体の構想を固め
手芸のメーカーを訪ね、デザイナーさんと会い
PRするために協力してくれそうな人を探し、とにかく多くの人に話を聞いてもらいました。

今、EAST LOOPのことを振り返りこのnoteを書いているのですが
昔の資料を見ても、なぜこんなに思いを持って進めたのか不思議です。

そもそも、被災地で誰が作ってくれるのか
それすら決まっていないのに

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―EASTLOOP物語 第5話―プロジェクトを進めるうえで大切にした3つのこと

―EASTLOOP物語 第5話―プロジェクトを進めるうえで大切にした3つのこと

自分の経験から確信していた実感

仕事によって得られること
(褒められること、役に立つこと、必要とされること)

が、絶対に被災した人たちにとってきっと必要になると信じ
先が見えなくても、プロジェクトを進めてきました。

フェアトレードの考えを取り入れて、それぞれの役割分担をイメージして
ビジネスモデルを組み立てました。

そして、プロジェクトを進めるうえで大切にしたいと思ったことが3つあります。

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―EASTLOOP物語 第6話―いよいよ本格始動へ

―EASTLOOP物語 第6話―いよいよ本格始動へ

構想だけは次々と進めることができましたが、肝心の被災地へのパイプは閉ざされたままでした。

当たり前ですがこのままでは、何もできません。

私は、勇気を振り絞って
もう一度、遠野のNPOを訪ねることにしました。
最初に訪問してから一ヵ月近くが経った、5月13日のことです。

前回訪問時のプレゼンテーションを再度行うつもりでした。
私たちの考えてることが少しでも伝われば、前に進むのではないかと。

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―EASTLOOP物語 第7話―「かわいい!!!!」

―EASTLOOP物語 第7話―「かわいい!!!!」

何とか現地の生産体制の目途が立ちましたが、肝心の商品が決まっていませんでした。

復興には相当の時間がかかることは現地の状況をみていて明らかで

その為には、より長く売れる商品の開発が必要でした。

ぼんやりとしたイメージは
誰もが復興支援に協力しているよというシンボリックな「赤い羽根」のようなブローチとか?

以前から気になっていた方がいました。NHKの「すてきにハンドメイド」でも活躍されている

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ーEAST LOOP物語第8話ーデビューに向けて

ーEAST LOOP物語第8話ーデビューに向けて

EAST LOOPのデビューに向けて最高のステージを用意していただきました。

百貨店 高島屋でメイン事業であるフェアトレードのPOPUPショップを出店していました。そのPRのためにメインエントランスにあるイベントスペースでトークイベントが企画されていました。
FM802の当時大人気のDJ シャーリー富岡さんをお招きしてのイベントです。

こんな機会は、めったにありません。

「何としてもEAST

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ーEAST LOOP物語第9話ー いよいよデビュー

ーEAST LOOP物語第9話ー いよいよデビュー

被災地ではポツポツと編み手さんたちが集まってきました。

何度も練習を重ね、最初は難しいなぁといっていた人たちも
太い毛糸で編む練習を繰り返し、腕をあげ
多少の大小はありながらもハートのカタチができるようになっていきました。

そして何より
できるようになった人が初心者に教えるという流れができたのです。

いつの間にか講習会の会場には多くの人が集い
楽しいおしゃべりや、笑い声があふれるようになりま

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ーEAST LOOP物語第10話ー  現地の物語

ーEAST LOOP物語第10話ー  現地の物語

「今はさぁ。編んでる時が一番楽しいんだぁ
なんも、かんがえねぇで、かわいいものができる。
誰のところさ、行くんだろうっておもうと
もっと丁寧に、上手に編もうって、また(糸を)ほどくのさぁ」

被災地では、「理不尽」なことが溢れていました。
避難所から仮設へ移るにしても
いつ抽選があたるのか、どこに住むのか
運よく入居できても、周りは知らない人ばかりで従来のコミュニティは分断されていました。

家が

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ーEAST LOOP物語第11話ー 幸せになる循環

ーEAST LOOP物語第11話ー 幸せになる循環

EAST LOOPをスタートするときに掲げた目標

「仕事を通じて精神的なサポートにつなげる」

ただ単に商品を作って販売するだけでなく、被災地の人たちに元気になってもらうためにはどうしたらよいのかと様々な工夫を重ねました。

現地に行くたびに仮設住宅を何軒も訪ね、EAST LOOPに参加しませんかとお声がけをして回りました。

ある日伺った仮設住宅は、内陸部の遠野にありました。
沿岸には仮設住宅

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―EAST LOOP物語第12話ー 広がる応援団

―EAST LOOP物語第12話ー 広がる応援団

EAST LOOPのハートブローチがデビューし、多くの方が購入して応援してくれました。応援の輪は私たちの想像を超えて、思いもかけぬところからお声がけをいただき、そして驚くようなスピードで広がっていきました。

震災のあった年のクリスマスに、ツリーを企画していました。季節商品ならより多くの人に関心を持っていただけるのではと、オンラインサイトでも販売できるように、キットで販売できないかと販売を工夫して

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