右も左もわからない私が読んでみた本【真説日本左翼史 戦後左派の源流 1945-1960】池上彰、佐藤優著
「そもそも左翼って?右翼って?」
私の知識はまずそこからです。
左派と右派と聞くと、SNS上で「ネトウヨ」「パヨク」と罵り合っている印象が強いです。
ある薬剤師の方がSNSで発言していました。
「私は右でも左でもありませんというのは無責任!」という言葉に引っかかりを感じています。
そもそも定義がわからないと「私は○○です」と主張できないことに気づきました。
・なぜ今左翼の歴史を学ぶのか
右でも左でも、思想・政治運動というものは、
その時代特有の社会構造に対する「反作用」として出てきます。
例えるなら、政治の腐敗や行き詰まりが起こると、改革の機運が高まります。
逆に改革に行き詰まると、保守的な考えが強くなります。
今の状況は前者に近いことから「今後、左翼の思想が広まりそう」と予想していました。
そうなる前に、左翼の歴史を知り、同じ失敗を繰り返さないために、今のうちに学ぼうというのが趣旨です。
・社民党と共産党は別物
どちらの政党も「左翼」のイメージでした。
何の違いがあるのか知りませんでした。
根本的に違います。
日本共産党は、今でも革命政党の旗をおろしていないようです。公安調査庁ができた経緯も触れられていて驚かされました。
日本社会党は、一言で言えば「なんでもあり」
マルクス主義者だけど共産党は嫌な人、
リベラルな考えを持つ人、キリスト教、創価学会の人などいろんな人がいたそうです。
1951年のサンフランシスコ講和条約で左派と右派で意見が分かれました。
外交問題で党内が分裂するなんて、今では考えられません。すごい時代ですね。
今後選挙に行くとき、「この政党に投票するのは何を意味するか」が肌感覚でわかりました。
・極端なことをやらざるを得ない
共産党というと、日本国憲法の9条改正に反対しているイメージがありましたが、過去は真逆で驚きました。
「革命に暴力はつきものなのか」と考えたところ、
以前読んだ『ニュータイプの時代』の内容を思い出しました。
「革命を起こして世界を変えようという発想自体がオールドタイプ」と触れられていました。
今後、歴史を学んだ人が、過去に起こった革命と違う形で仕掛けてくる可能性を考えました。
・感想
左翼史と言いながら、右翼についても触れられています。
なぜ政治が今のようになったかが、ある程度見えてきました。投票先選びの参考になります。
「共産党って革命政党なのか」
「野党が選挙協力を画策してるけど、この政党同士はあまりにも考えが違うから難しそう」
「党を立ち上げた人たちの知的レベルが高い」
気づきの多い内容でした。
佐藤さんがメインで発言していますが、池上さんの注釈がなければここまで頭に入ってきませんでした。
日本の近現代史と並行して学ぶとわかりやすいので、メルカリで買った日本史Aの教科書を引っ張り出しました。
以上、ちえでした。
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