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まだ過渡期【ニュータイプの時代】

日本は長い間、「問題はたくさんあるが、解決方法が少ない世界」でした。
そのため、不便を解決するビジネスをする会社が儲けてきました。

しかし21世紀初頭から、逆転しつつあります。
「問題が希少になり、解決方法が過剰」
今までと真逆になりました。 

時代の変化に合わせるなら、
理想の世界を思い描いて、
現実とどれだけ差があるかを比べて、
「問題は○○です」と定義できればいいですが、
対応できている企業は少ない印象です。

・意味のない仕事に耐えられない。

「キツイ仕事」と聞くと
どんな内容を思い浮かべますか。

肉体労働を浮かべる人もいるでしょう。
それ以上にキツイのは「意味のない仕事」です。

例を挙げます。
午前中は地面に穴を掘ります。
午後からは掘った穴を埋めます。
この作業の繰り返し。
詳しい出典はわかりませんでしたが、
どこかの刑務所の話でした。

実際にやってみた人がいましたが、
精神的におかしくなりそうとコメントしてました。

ここ最近、仕事が原因で精神的な不調を訴える人がたくさんいます。
うつ病になるのも珍しくありません。
意味のない仕事が蔓延していることと、精神疾患になる人が増加してることが無関係ではないと示唆しています。

・この道○年という専門家の危うさ

以前、この言葉を聞くと無条件に
「能力の高い人」と見なしてました。

しかし、過去の事例を見ると、
問題解決に繋がったのは、専門家ではなく、
むしろ素人(別の分野の専門家など)が
きっかけのことが多かったです。

東海道新幹線の開発でも、「そんなもの作れない」と反対したのは古参の鉄道エンジニアです。
実現させたのは、専門家ではない航空機のエンジニアたちでした。

3年間のコロナ禍を経験して、専門家だけの知見で解決するのは難しいと感じました。

政府の有識者会議に医師や感染症の学者などの
専門家がいるのに関わらず、
未だにコロナ禍から抜け出せないのがいい例でしょう。

感染症対策に伴って、今までなら考えられなかった問題が起こっています。

・オピニオンorイグジット

組織に対して、
「意見を言うか、逃げ出すか」ということです。

意見を言うのも一つの手段ですが、
日本では※権力格差がので難しいだろうと
著者は指摘しています。

権力格差は、パワーの弱い人の価値に基づいています。子供(家庭)、生徒(学校)、部下(組織)など、パワーを持たない人たちが、親、教師、上司など、権力を持っている人たちとの間に横たわる不平等、距離を、どう受け止めるのか。それは、国によって異なります。

出典:https://hofstede.jp/6dimentionsmodel_pdi/

※出典先のサイトでは、日本は中間に位置してますが、権力格差の大きい国の特徴に当てはまると感じます。

現実的には、
労働者が「意味のない仕事しか提供できない企業」から逃げ出して、誰もいなくなれば淘汰されると示唆しています。

SNSを見てると、肌感覚で
多くの人がイグジットを選択していると感じます。

・感想

「人間の寿命は長くなっている一方、企業の寿命は短くなっている」

これは何を意味するか。
働いてる間に、新たなスキルを身に付けたり、
仕事を変えないといけなくなったりすることです。

薬剤師業界でも当てはまります。
20年前に薬剤師になった人から見たら、
国家試験に通ったばかりの頃と
今の仕事内容は変わってきてます。

特に変化が大きいのは、病院薬剤師でしょう。
以前は調剤がメインだったのが、
今では病棟へ患者さんに接したり、
手術室の薬を管理したりしてます。

薬局でも、薬歴が手書きだったのが
今では電子薬歴の薬局が増えました。
パソコンを使いこなせずに
苦労してる年配の薬剤師が散見されました。

同じ業界内でもここまで変わってます。
他の業界なら、そもそも業界自体がなくなっていることもあるでしょう。

変化の激しい時代で、
今後どうするか考えるきっかけになりました。

以上、ちえでした。
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