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直木賞候補作を全て読み終えた感想

直木賞候補作も5冊読みました。
1冊あたりのページ数が多いため、
読むのに時間がかかりました。

・木挽町のあだ討ち
・極楽征夷大将軍
・香港警察東京分室
・踏切の幽霊
・骨灰

選評が『オール讀物9・10月合併号』に掲載。
それぞれの受賞作の第一章だけ掲載されています。
さすがに全文は難しいようです。


・受賞作が2作品になった理由

全ての選評委員の選評を読みましたが
『極楽征夷大将軍』と『木挽町のあだ討ち』で
意見が真っ二つに分かれました。
2回投票をしたものの、同じ票数になってしまったそうです。

確かに発表当日、芥川賞はすぐ発表されましたが、
直木賞受賞作は時間がかかっていました。

ある人は『極楽征夷大将軍』を推している一方、
別の選評委員は『木挽町のあだ討ち』を推すという状態です。

なかなか決まらなかったのが伝わりました。

・ジャンルの幅広さを感じた

今回の候補作はアクション、ホラー、ミステリー、
そして歴史物とジャンルが幅広いです。
選評委員が出している作品もジャンルは様々です。

評価するにしても、いろんな世界を知らないといけないのかと感じました。
専門外の作品を評価する難しさを感じました。

・受賞者の対談

『極楽征夷大将軍』の著者の垣根良介さん、
『木挽町のあだ討ち』の著者の永井紗耶子さん、
それぞれの生い立ちが書かれたエッセイが掲載されていました。

お二人ともここまで来るのに
紆余曲折があったと感じました。

さらに受賞者それぞれ対談がありました。
永井紗耶子さんと三浦しをんさん、
垣根涼介さんと池井戸潤さんという組み合わせです。

三浦しをんさんは選評委員なので、出てくるのは分かります。
しかし、池井戸さんと垣根さんの接点に驚かされました。
それぞれ興味深かったです。

・感想

いつもは選評のサイトを読むだけでしたが、
全文を読むと伝わり方が変わります。

厳しい評価の作品でも、文章全体を読むと
「そうでもないかも」と思うことが多かったです。

受賞からもれた3作について
厳しい評価が多かったですが、
一部、別の評価をしていた方もいました。

「これで彼の名前が知られるきっかけになった」
「(受賞からもれた作品のうちの)2作は、推薦文を書いたので、選評委員として評価するのは心苦しい」

独自の目線で書かれていると
「おぉ」と反応してしまいました。
芥川賞の選評のときも思いましたが、
「その道に詳しい人の目線は違う」と実感。
興味深かったです。

私が彼らの真似をすることはできませんが
これからも率直に感じた感想や、
普段の生活にどう生かしたいかを書きます。

以上、ちえでした。
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