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カウンセリングとは何か

このnoteでは、キャリアコンサルティングにカウンセリングの知識が必要であることを、カウンセリングとは何かを含めてご紹介します。

1.カウンセリングとは
2.カウンセリングの理論と経験
3.カウンセリングのプロセスモデル
4.カウンセリングの効果と限界
5.キャリアコンサルティングにおけるカウンセリング
6.まとめ

1.カウンセリングとは

「悩みや問題を抱えた個人(クライエント)に対してカウンセラーが対話を基本とした面接や専門的技法を使い、言語的・非言語的コミュニケーションを通してカウンセラーとクライエントが相互に影響を与え合い、クライエントが問題解決を図るのを援助する過程である」と定義されています。

2.カウンセリングの理論と経験

カウンセラーとクライエントは相互に影響を与え合う関係ですから、カウンセラーには、クライエントの心情や価値観を推測するための経験が必要です。しかし、カウンセラー個人の主観的な経験によってのみ関わるのではなく、客観的な科学の枠組みで捉えるために、カウンセリングの理論や技法が用いられてきたと言えます。

現在のカウンセリングでは、理論的に意図された会話による「来談者(クライエント)中心療法」の理念を基盤に、認知行動アプローチが広く活用され実証性の高い技法として効果が認められています。

3.カウンセリングのプロセスモデル

カウンセリングのプロセスを一般的なモデルで示すと次のようになります。

インテーク面接 ⇒ アセスメント ⇒ 具体的支援展開 ⇒ 終結

(1)インテーク面接=初回面接、受理面接
情報収集とラポール(信頼関係)の確立を目的におこないます。
カウンセラーが信頼に足る人物かどうかという不安を軽減することが必要です。

(2)アセスメント=評価
インテーク面接で収集した情報を様々な角度から分析し、問題解決にふさわしい方法を検討します。

(3)具体的支援展開
具体的に支援を進めていきます。

(4)終結
当初の目的が達成されたことをクライエントが納得し、カウンセラーとともに了解できたら、カウンセリングは集結となります。

4.カウンセリングの効果と限界

クライエントの問題解決に対するカウンセリングの効果については、一概に結論づけて言うことはできません。言い換えると、カウンセリングの効果を厳密に証明するのは困難だと言えます。
いかなる理論や技法であれ、万能ではない、限界があるということです。そのために、理論や技法を知り、カウンセラー自身が多様な経験と知識をもって対応することが求められていると言えます。

5.キャリアコンサルティングにおけるカウンセリング

キャリアは、一個人の人生全般にわたるもので、ライフステージ全般に生じるものです。

したがって、個人の心理的な問題が浮き彫りにされるので、キャリアコンサルタントが主観的にクライエントの話を聞くのではなく、カウンセリング理論や技法、マインドを身に付けることが必要とされています。

キャリアコンサルタントは単に進路選択や職業選択のための相談や情報提供を行うだけではありません。キャリア選択にあたっては、いやが応にも心理的問題がついてくるため、キャリアコンサルティングにおいてはカウンセリングの知識は必須だと言えます。

ただし、場合によっては、キャリアコンサルタントが全ての心理的問題を解決することはリスクがありますし、不可能ですので、当然、精神科医や臨床心理士などの他の専門家へのリファーが必要となってきます。

6.まとめ

キャリアコンサルタントにカウンセリングの理論や技法、マインドが必要であることについておわかりいただけたでしょうか?

自己流で話を聞いて意見を言うような、単なるおしゃべりではなく、クライエントの福利に有用である確率を高める問題解決の技法として、カウンセリングが必要であるということです。

最後までお読みいただきましてありがとうございました。

次回からは、カウンセリング理論や技法をご紹介していきます。

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