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春分の日はカレーと牡丹餅を。

春分の日の今日。昨年と同様、一緒に住む友と神社へお参りに行った。朝一番に向かったからか去年ほど人はいない。二人で手を合わせて想いを伝える。

それからその足で近くの海岸へ。手には、最近できたカフェで買ったドーナツとコーヒー。海風が冷たかったから外に出るのは諦め、車の中でドーナツをほおばった。「おいしいねー。」「遠くの海はきれいな青だね!」なんて言葉を交わしながら、あーだこーだ。

そんなふうに喋っていると、突然、横にいる友が、ついさっき神社で撮った二人の写真を眺めながら「いま楽しいっていいね。来年もこの写真をみたら、今日の日のことを思い出すんだろうね」と呟いて泣いていた。そんなふうに思える彼女の心はなんて素敵だろうと思ったし、嬉しくて嬉しくて、しあわせな気持ちになった。

それから春の懐メロを流しながら、寄りたいお店を経由しつつ帰宅した。途中、いつも行く直売所でも記念写真を撮る私たち。ポトフの材料を買うと言いながら、散々迷ってとりあえず買いたい野菜を買う私たち。春分の日の忘れられない想い出がまたひとつ増えた。

雨が降ったり上がったり雷が鳴ったり。今日の天気は気分屋だ。モクモクの真っ白な空の下でカラスやキジたちが今日も鳴いている。家に戻ると、部屋に眠っていた昔の日記をこたつの中で読み返した。考えてること、感じてることちっとも変わっていなかった。「私はこういうことがずっと好きだったんだ」と改めて思い知ると同時に、変わらない自分に少し安堵した。

こたつでのんびりしたりお散歩したり。そうこうしているうちに夜になった。夜ご飯は・・・ポトフ!ではなく、カレー。友人と、「ポトフっておかずなのかスープなのかよく分かんないよね。」という意見で一致した末、それだけで堂々と食卓に並んで文句を言われないカレーが今晩のメニューに昇格。直売所で40円で買った、黄色の花が開き切った菜の花のおひたしも添えて。たとえ旬を過ぎかけていても、明るい色が春分の日にぴったりでありがたい。

春分の日は気のいい日。これからやりたいことを書き出すぞ!なんて意気込みながらも、結局もう寝る時間。牡丹餅食べられたし、ま、いいか。

次の春分の日に思い返して笑える想い出がたくさんできたから。


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