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没趣味③化粧

出会い

中高共に厳しく、自分も真面目だったのでお化粧に興味を持ったのは高校卒業間際になってからでした。
クラスの女子数名が休日はメイクをしていると聞いて、ドラッグストアに行って一緒に買いに行き、カラオケでみんなでチャレンジしたのを覚えています。
大学に入ってからメイクをしている方が当たり前の雰囲気で、そこから本格化しました。


犬猿の仲


最初は物珍しくて楽しかったのですが、化粧をしてないといけないような義務感を感じてから、化粧がすごく嫌いになってしまいました。
その頃私がする化粧なんて、毎朝10分程度のものでしたが、それでも嫌でした。やりたい人がやればいいじゃん、迷惑かけないじゃん、と。
「すっぴんで歩けない」とか言っている女子を見るのも嫌でした。そこまでコンプレックスでもない癖に、なんとなく流されて自分の容姿を偽ることを当然としてる感じに怒ってました。(本当にコンプレックスの人はごめんなさい)
完全に感情的なものですが、私は自分の顔を結構好きですし、もし可愛くなかったとしても、それだけでそのままの自分で外を歩けない世界なんて無理!と思ってます。
なんというか、「あなたがあなたの顔を好きだとしても、みんなは見てて不快だから一生マスクつけてなさい」と言われている感じでしょうか。なんの権限があってそんなこと言ってくるの?と思いませんか?
そんなこんなで社会人になりました。社会人2年目には、社内昇格面接の日にリップを塗ると同僚から「あ!今日面接の日か!なんで珍しく口塗ってんのかと思った笑」と言われるくらい薄化粧もといほぼすっぴんが定着してました。

※ここで思ったのは、前職でも今の会社でも、すっぴんを注意されたり何か言われることはほぼなく、「すっぴんが叩かれる世界」はある種幻想だったのかも、ということです。外勤でもそうだったので、お化粧嫌いな女子学生は安心してください。全部じゃなくてもそういう企業はあります。

蜜月期

今でも根本の考え方(化粧したい人だけやったらいい)は変わっていませんが、自分が「化粧したい側」になる瞬間が来ました。
きっかけはTikTokです。まずなにわ男子の大橋くんがメイクに工夫していることを話していたこと。
今まで男性はメイクしなくてずるい!女性だって美男子が見たいから男性ももうちょっとクオリティ上げて欲しい。。。と思っていましたが、実際に体現している人が現れたことに衝撃を受けました。
詳しい。。そしてちゃんと美しい。。と思い、大橋くんがしている工夫を取り入れてみました。
次に様々な女性TikTokerが、メイクを綺麗に言語化してくれたこともきっかけとなりました。今まではなんとなく粉を塗れ、と言われている印象でしたが、彼女たちの解説により、きちんと目の錯覚を巧みに使ったアートであることが私にも理解できました。
それらを真似してみると、すっぴんの私よりもやっぱりより可愛くなったのです。今まで私はそのままで可愛い、とだけ思っていましたが、限界を決めつけすぎていました。すっぴんの私も可愛い。けどもっと可愛くなれる、ということを肌で実感し、今まで以上に道具を揃え、動画を先生に学びを深めました。

別れ

その時のもう一つのモチベーションは、「半年先の友人の結婚式にセルフでパーティメイクをしていくこと」という目標があったことでした。
が、なんとその結婚式を迎える前に気力が潰え、お別れとなりました。
一通りいい感じにできるようになり満足してしまったのが敗因でした。もちろんもっともっと可愛くなれるとは思うのですが、そこまではいいかな、と思ってしまうのです。
結論、自分の顔への元の満足度が高すぎたということかもしれません。私は結構、顔に限らず自分のことを好きになる能力が高いのです。それが裏目に出るとは、、、。
でも、一度嫌いだったものが一時だけでも好きと思えるものになったのはいい経験でした。

今回の教訓「苦手だったものも、尊敬出来る誰かのおかげで趣味に変わることもある!」
苦手なものも、いつか好きになるかもな、と思いながらその時を楽しみに待つのも人生の一つの楽しみ方かもしれません。

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