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たまごとパスタ・ドイツ子育てから働き方スタイルこばなし

本日の歯医者さんの待合室での出来事。

ドイツ人お父さんが幼稚園児くらいの年齢の女の子二人を連れて来ていました。

子供たちは待合室に入って来てすぐに、小さなIKEAの幼児用テーブルの上に置かれた色鉛筆と紙を見つけて喜んでいて、お父さんの方はここまで連れてくるだけでかなりのストレスだよーっていうのを全身から出していました。

そして、子供たちから離れて、1人でソファーに座っている。

実は、結構あるあるタイプのお父さんだけども、おそらく幼稚園でピックアップして、そのまま歯医者さんに連れて来たのだろう。きっとフルタイムの仕事の後で。

それで、ママもフルタイム勤務だから、毎日交代で幼稚園でピックアップしている、という生活が見えてくる。

「今日の夕飯はショートパスタに卵(きっと、カルボナーラみたいな、でもベーコンも生クリームもパルメザンチーズも入ってないフライパンでスクランブルエッグと混ぜたパスタ)だよ。」と、お父さん。

「だって時間ないから。」と、子供達に言っていたのを聞いてしまった時、ちょっとショックでした。

そして、それと同時に、食べ物が大好きで生活の中で最も食事を大切にしている私は、毎日料理する時間を取ることができていて本当に幸せ者だ、感謝!と、思う瞬間でもありました。

料理することは時間があるから、ないからということでもないのかもしれない。私は今日はこれが食べたい!と思うから、料理をするのでもある。

しかし、一般的にドイツでは食事よりも、いかに早く子供達を寝かしつけるかの方が重要なのです。

食育よりも早く寝かせるほうが教育としても大切なよう。なんかそれが一般常識、もしかすると、子供達の健康維持や成長に欠かせないとか、みんなそう思っているのかも。

そして、ドイツの小学校や仕事が始まる時間も早いからか、とも思います。

ドイツの小学校は、7時45分から始まったりする学校もあるし、8時ごろから仕事を開始する人も結構多い。

一般的に言うと、ドイツ人は結構早起きです。

夕食は調理せずにアーべントブロットと言われるような、大抵のドイツ人の夕食はパンにバターを塗って、ハムやチーズと一緒にいただくという簡単な食事をとる。調理したとしても、パスタにインスタントのトマトソースや冷凍ピザなどが主流。

幼稚園児なら、遅くとも夜7時から8時にはベットに連れて行き、本を読み聞かせて寝かしつけるとかいう感じです。

それで子供が時間通りに寝てくれないとストレスらしく、どうして親御さんたちはそんなにみんな頑張っているのかな、と私は実は不思議に思っていました。

我が家では、あまりそういう時間的な決まりをつけなかったのだけど、子供は共に健康で、学校での成績もよかったし、社会性もあったし、全く問題なかったのです。

さて、女性の社会進出推進ともいうけど、私の仕事はフリーランスで、パートタイム程度の労働時間で、家庭や家事を優先してきました。それで自分も家族も満足、うまく行っていたからです。

我が家の場合は、子供の世話や掃除洗濯、食事の支度はほとんど私の担当、夫がフルタイムの仕事、収入源を確保する役割で、それぞれの得意分野を担当してきたと言えます。

女性だから子育てをすべき、とか男性だから働いて稼いでくるべき、という一般常識からそうなったのではなく、自然に自分たちの得意部分を生かしてきていると思っています。

でも、ドイツでは主婦と名乗る人はいないし、結構日本と状況が違うから、家事や子育てを女性だけに押し付けてはいけない感じ。

フルタイムで働いている男性もベイビービヨンで赤ちゃんと散歩したり、カフェにいたり、スーパーで買い物している30代の若いお父さんもベルリンに多い。

子供達が小さくても、出産前に職についていた場合は出産後1、2年してからフルタイムで働く女性も当たり前に結構多い。

しかし、女性社会進出が当たり前で進んでいるドイツでも結局周りを見ると、会社で働いている女性の場合はパートタイムで働き、幼稚園や小学校の子供のピックアップや家事をしている人も多いのが現状です。

フルタイムで働いている女性の場合は、旦那さんと家事や子供のピックアップを分担しているか、旦那さんの方が時間にフレキシブルなフリーランスで働いているというケースも多いです。

とはいえ、最近ではドイツでもワークライフバランスという仕事と仕事以外の生活の調和をとり、その両方を充実させる働き方や生き方ということで、残業はしない、仕事時間も短くしたりして、家庭や自由時間を優先する人も多くなってきました。

採用面接の際に、20代から30代の年齢層の志願者自身がワークライフバランスを重視したいと、提示してくることも多くなってきています。

会社側は、急ぎの仕事が終わっていないのに定時で帰ってしまう社員に対しても、ワークライフバランスを尊重すべきであるという点から、何も言えずにいる、ということもあるようで、ジェネレーションギャップとも言える問題も出てきているようです。

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