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ドイツの高校卒業してからもうすぐ1年・そういえば、今何している?

ドイツでは高校を卒業してすぐに大学進学しない生徒さんが多い、ということは私の以前の記事でお話ししました。

今日の記事では、高校卒業から1年が経過した長女や彼女の同級生たちの進路についても、まとめてみました。

ドイツでの、主に進学校での高校卒業資格試験を合格後の進路の事例は、下記のようなケースが多いです。

  1. まず最初の1年間は海外旅行、ワーホリ、バイトなど興味あることをしながら、1年後以降に大学入学

  2. なりたい職業の研修を経験してから、大学に進学。

  3. アウスビルドゥング(訓練系の学校)と大学の学位が一度に取れるデュアレ・スタディーコースに行く。

  4. やりたいことが決まっている場合も決まっていない場合も、実際になにか行動してみる。大学進学は何年後かに検討中。

さて、今、長女は何しているかというと、上記の4のパターン。
高校を卒業してすぐに、コスメショップでバイトしながら、映画やCMのオーディションを受けていました。

長女は3歳から中学生くらいまではCMのモデルの仕事、小学4年生の時にドイツ映画でのお仕事を経て、高校では演劇をドイツの卒業資格試験のメイン科目にしたくらい大好きな俳優業で生きて行きたいと決めていました。

現在は、1つのオーディションが決まり、映画出演のお仕事のために東京に単独で滞在中です。ヨーロッパ出身の監督が指揮するけれど、ロケ地は日本で、日本語の台本というインターナショナル映画でのお仕事です。

娘はドイツ育ちですから、ベルリンでは日本語は週1回3時間の日本語学校のクラスと、私とだけ日本語を話すくらいで、日本語を話すことには自信がなかったけれども、日本語を上達させたいと思っていたところ。現在は、日本語の環境と日本での生活の仕方などを日々実際に経験しながら過ごしています。

そして、娘の友人2人は、1と2のケースを上手に組み合わせたパターン。

医学部入学希望のため、去年の10月の1ヶ月間はベルリン市内の大学病院で実際に研修をし、お医者さんになる決心がついたよう。

ドイツのように大学入学前に研修をすることができるのは、経験としても、自分がその職業に適しているのかどうかを確かめるためにも、本当に良いことだと改めて思いました。

また、研修するには自分で直接、企業や機関に問い合わせして、就活するのが主流のようです。

その後彼女は、中高で習ったスペイン語の上達のためにも、おじいちゃんがスペイン出身で、眠っているDNA覚醒のためにも?、3ヶ月間スペインのボランティア団体で働きました。

こちら海外でのボランティアプログラムは、高校卒業から大学進学までの短期間に参加を希望する生徒さんがとても多い人気のFSJというプログラムです。
 
また、海外でのボランティア経験は、大学への願書や就職する際の履歴書に記入することが主流です。その経験をアピールしたことにより、高校卒業資格試験の成績が良くなかったけれど、人気大学に入学を叶えた学生さんもいると聞きます。

進路に関して自由なドイツでも、経歴に空白部分があるのは一般的に好まれていないので、ボランティア活動といったような、何かしら記載できるようなことをするのが大切とのことです。

さらに別の友人は、1年後に医学部に行く予定のため、3か月ほど病院での研修でお金を貯めて、現在はカナダへワーホリ滞在中とのこと。

そして、3のパターンは、高校卒業後すぐに企業で実際に働きながら学べて、お給料もいただけるという自立型コース。

ドイツでは日本と違い、大学名よりも、何をどのように学んだか、どんな研究をしたか、ってほうが大事らしく、働きながら学ぶアウスビルドゥングといわれる訓練系の学校と大学の学位を両方保持していると、将来的に就職にも、有力とのことです。

例えば、アウスビルドゥングは、電気系エンジニアになるために電力会社で、保険専門職なら保険会社で、マーケターやクリエイティブ系希望なら広告代理店で働きながら、講義と会社での勤務の半々が提供されて、講義で習ったセオリーを実践しながら働くことができます。

そこで、今、一度にアウスビルドゥングと大学の学位が取れちゃうプログラムの(しかし4、5年くらいかかるらしい)デュアレ・スタディーというのが人気です。

そして、長女の他の友人は1のケース。

彼女のお父さんがクロアチア出身で、クロアチア語を習得するために、クロアチアの知り合いの家にホームステイしながら、クロアチア語の現地の語学学校へ通っています。近いうちに、現地でバイトもしてみたいとか。

彼らの今後の活躍に期待しつつ、私も娘のお友達たちにお世話になる時がくるであろうと楽しみでなりません。

今回の記事を通して、皆さんも自分自身の過去やお子様などの大切な人たちの成長を思い出したかもしれません。

ドイツからのユニークな事例をレポートしていますので、他の記事もぜひチェックしてみてください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。




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