茗荷

しがない名大生 23年入学

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最近の記事

黒澤明『生きる』鑑賞

 生きとし生けるもの、誰もが死は避けられない。  古代以来、多くの哲学者が「いかに生きるべきか」という命題に対して思考を巡らせてきたが、何も哲学者に限ったものではなく、誰もが死ぬ時には「幸せな人生だった」と言えるような生き方をしたいと思っている。しかし、多くの人は惰性で時を過ごし、いつの間にか人生を終える。そして多くの人は言う、「人生って短い」 『生きる』は、30年間真面目に公務員として働き続けている市民課長、渡辺勘治(志村喬)が主人公である。請願者をたらい回しにする「お役

    • ”学問への入り口”百科事典とその家庭教育への役割について考える

      はじめに コメニウス(1592~1670)が提唱する汎知主義(あらゆる学習者に、あらゆる知識を広く与えるべきという考え)を授業で学びました。かくいう安直な理由から、付け焼刃の薄っぺらな知識で百科事典の子供への重要な役割について述べようと思います。 学問への入り口としての百科事典 ふと自分の幼少期のことを思い出してみる。祖父母宅には、祖父が大学卒業後に大枚を叩いて買い揃えた『原色現代新百科事典』(学習研究社、1967年、全8巻+別冊、定価23,200円)がオブジェのごとく戸棚

      • 数珠を忘れた墓参り

         9月2日、3日と先祖代々住んでいた富山県に墓参りに行ったのだけれど、祖母のおっちょこちょいで墓参りに必須のツール”数珠”を忘れてしまいました。墓参りの目的で数珠を忘れては本末転倒ではないか!…と思ったけれど宗教の在り方、信仰の在り方を考えるとあながち問題ではないと言えるのかもしれない。  作法やルールは確かに理にかなったものではあるけれど、「作法を絶対に守らないとダメ、罰が当たる」とかいってルールに拘泥する考えは、「宗派や教団を信仰している」のであって「教えを信仰していない

        • 奇食譚 「喫茶マウンテン」

           我ら悪食二人衆 人生において、「この世で食べられないものはない。飲み薬以外は。」と応答したことは何回あるだろうか。普通の食卓に出される料理から昆虫料理、家の裏で釣った鯉など、どんなものでも躊躇うことなく美味しくいただいてきた。筆者いわゆる「ゲテモノ好き」である。  名古屋市内の喫茶マウンテンで、「甘いパスタ」なるものが提供される知ったのはつい1週間前のことだった。口コミを覗くと「まずい」「食べ切れなかった」とある。  世間で「まずい」とか「ゲテモノ」とか言われると試してみ

        黒澤明『生きる』鑑賞

          革マル派にみる、言葉遣いと伝え方考

           名古屋大学は愛知県内では愛知大学に次いで、革マル派(正式名称:日本革命的共産主義者同盟革命的マルクス主義派)(息切れしそう…)が勢力を保っている拠点校とされている。  学生ならば誰でも、全学教育棟前に並ぶ立て看板群の中に、ひと際目を引く「社会科学研究会」(革マル派団体)の隔世の感がある立て看板を見たことがあるはずだ。また、昼食時に宣伝をしている姿を見た人も多いだろう。恐らく、誰も近寄りたいとは思わないだろう。その「隔世の感」やヤバさを醸し出す要因である言葉遣いと伝え方につい

          革マル派にみる、言葉遣いと伝え方考

          個人的名大生観

           誰かに言葉を届けたいという理由があるでもなく、思考の掃き溜めとして作ったアカウントである。(記念すべき?)初筆として何を記そうかということであるが、入学から早も3カ月が経とうとしている名古屋大学について、学生に主眼を当てて書こうと思う。  掃き溜めである故、考えたことをつらつらと書いている。乱筆であること、話題を無秩序に広げかねないことはご了承願いたい。また、個人の思考故、一管見として見ていただきたい。    名古屋大学(以下名大)は(腐っても)旧帝であり、中部地方の大学の

          個人的名大生観