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突如訪れた肉欲、そして導かれた鉄板焼の店「豊後牛ステーキの店 そむり」。別府そぞろ歩き。29歩目。

牛への誘い

別府駅前の商店街をぶらぶらと歩く。

いつもならお気に入りのカフェでランチを楽しむところだが、今日はなんだか違う。胸の奥に、熱い衝動が滾々と湧き上がってくる。

そう、無性に牛肉が食べたくなったのだ。

普段は鶏肉派の私だが、今日は体が牛肉を求めている。

「何を食べようか」と焼肉、ステーキ、ハンバーグ...様々な選択肢が頭をよぎる。
悩みながら街を歩いていると、ある商店街の一角で足が止まった。

「豊後牛ステーキの店 そむり」。

今まで一度も入ったことのない店だ。
ビルの2階にあり、少し入るのがためらわれる。
しかし、階段に差し掛かると、お肉の香りが漂ってきて、気持ちが引き寄せられた。


「…よし、入ってみるか。」

意を決して階段を上り、扉を開ける。


中の様子が見えないので少し緊張したが、中から賑やかな声が聞こえてきてホッとした。

入口近くのテーブル席では子供連れの家族が食事を楽しんでおり、奥にはカウンター席が見える。
思っていたよりもカジュアルな雰囲気だ。

店員に案内されてカウンター席に座ると、周りにはワイン片手にお肉を楽しむ人々や、カップルで食事を楽しむ姿が見える。

目の前にタブレット端末が置かれていてタブレットで注文するみたいだ。

ステーキを食べるつもりではあったが、手軽なランチメニューのハンバーグも気になる。

とはいえ、最高級の牛肉は予算外。今日は少し贅沢に3000円のランチステーキを選ぶことにした。
通常のランチなら贅沢な価格。
ステーキへの期待は高まる。

タブレット端末で注文を済ませると、まずサラダとコーンポタージュスープが運ばれてきた。
シャキシャキ野菜と優しい甘さのスープは、胃袋を温め、メインへの期待を更に膨らませる。


熱々の鉄板の上で踊る肉


そして待ちに待ったステーキが登場。

ジュージューと音を立てながら、熱々の鉄板に乗せられた150gのヒレステーキは、見るからに食欲をそそる。
ナイフで切り分けると、肉質は柔らかく、一口食べれば牛肉とデミグラスソースの豊かな香りが口いっぱいに広がる。

鉄板の端に添えられた辛子をつけてみると、予想外の辛さに襲われる。少し付けすぎたようだ。

付け合わせのマッシュポテトは、肉と合わせて食べるとそれぞれの味わいが絶妙に調和する。

一口一口、様々な味覚を楽しみながら、ステーキを堪能しつつ平盛りのご飯と肉を交互に口に運ぶ。

やはり、肉にはご飯が欠かせない。

全ての肉をたいらげ、セットドリンクのコーヒーで食後の一服。
ほろ苦い味わいが、ステーキの余韻を優しく締めくくる。

ランチステーキは、十分に満足のいく美味しさだった。
しかし、いつかはこの店で、もっと高級な肉を味わってみたいと店を後にした。

訪れた喪失

しかし、店を出た瞬間、ふと気づいた。
デザートを忘れていた。
クレームブリュレやカシスシャーベット、魅力的なデザートメニューがあったはずなのに。
肉選びに夢中になり、すっかり頭から抜けていた。

仕方なく、デザートを求めて商店街を歩き出す。
後悔と期待が入り混じった複雑な気持ちを抱きながら、次のスイーツとの出会いを夢見て。


◇店舗情報◇

【豊後牛ステーキの店 そむり 別府店】
◻️営業時間
ランチタイム  11:30~14:00(O.S 13:30)
ディナータイム 17:30~21:30(O.S 20:30)
◻️定休日
月曜、水曜のディナータイム
◻️席数
30席(テーブル8席 カウンター7席)
◻️Tel
0977-24-6830

別府駅から約徒歩6分

豊後牛サーロインステーキコースや豊後牛ヒレステーキコース、ペッパーステーキ、サイコロステーキ、牛ヒレカツと色々なお肉の選択があり、ビーフシチューやタンシチューもあります。
平日のみオムライスもあり、平日のみ1日限定2食のハヤシライスはかなり気になります。
アラカルトも色々あり、お酒よりに楽しむ事もできます。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございます。良かったらついでにスキの一つも押してやってください。

それではまた次のそぞろ歩き先でお会いしましょう。

私の職場
【界 別府】

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