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幸福の「資本」論

人生8パターンで解き明かす、あなたの「幸せ」のカタチ。

「金融資産(資本)」「人的資本」「社会資本」という3つの資本の組み合わせによって生まれる「人生の8パターン」によって、すべてのひとびとの「幸福」のカタチを解き明かします。

3分で読める本要約(管理人)





①幸福の3つの資本

1.金融資産(自由)
2.人的資本(自己実現)
3.社会資本(共同体=絆)

人は金融資本、人的資本、社会資本を「運用」することで「富」を得ています。
この3つの資本=資産の合計が一定値を超えていれば、人は自分を「貧困」とは意識しません。
逆にいえば、これらをすべて失った状態が「最貧困」です。

たとえば、金融資産と人的資本はあるけど社会資本がない(友達がいない)タイプ。
これは「お金持ち」の典型です。
これは金融資産(じゅうぶんな財産)と人的資本(恵まれた仕事)があれば、面倒な人間関係を切り捨てても困らない、ということでもあります。

資本をひとつしか持っていないと、ちょっとしたきっかけで貧困に陥るリスクが高くなります。
それに対して2つの資本を持つことができれば、人生の安定度ははるかに増すでしょう。
人生を3つの資本=資産で把握すると、幸福というとらえがたいものにある程度形を与え、現実的な戦略を考えることができるようになります。


②自由のための「金融資産」

金融資産を考える上で最も重要なのは「経済的独立」です。
私たちは人生のさまざまな場面で厳しい選択を迫られます。
そして多くの場合、「自由」ではなく「奴隷」を選ばざるをえません。
なぜなら、国家や会社に依存し、経済的に独立していないからです。

お金と幸福に関する次のようなシンプルな法則があります。
1.年収800万円までは、収入が増えるほど幸福度は増す。
2.金融資産1億円までは、資産の額が増えるほど幸福度は増す。
3.収入と資産が一定額を超えると幸福度は変わらなくなる。

さまざまな進化論的・心理学的な理由から幸福になるのはとても難しいのですが、その中で最も確実に幸福度を上げる方法は、やはりお金持ちになって「経済的独立」を実現することなのです。


③自己実現のための「人的資本」

金融取引と労働という、これまで無関係と思われていたものに同じ経済構造があることを見抜きました。

金融取引のルールは極めてシンプルで、たった2行で表せます。
1.利益は大きければ大きいほどいい。
2.同じ利益ならリスクの小さいほうが良い。

これに対応するように、人的資本の投資について次のようなルールがあります。
1.収入は多ければ多いほどいい。
2.同じ収入なら安定していた方がいい。

しかし人的資本には、金融取引にはない際立った特徴があります。
3.同じ収入なら(あるいは収入が少なくても)自己実現できる仕事がいい。

自己実現は共同体=社会資本と密接に関係しています。
こうして、私たちは無意識のうちに「働くこと」に2つの目標を設定していることがわかります。
1.人的資本からより多くの富を手に入れる。
2.人的資本を使って自己実現する。


④幸福のための「社会資本」

社会資本には、とても大切な役割があります。
それは、「幸福」は社会資本からしか生まれないということです。
人的資本は「自己実現」に必須ですが、それは会社内や社会での高い評価に依存しています。
なぜ「つながり」が幸福感を生むのか。
これは、「長い進化の過程でヒトがそのようにつくられたから」としか答えようがありません。

人間関係には3つの世界があります。
大切な順で「愛情空間(家族)」「友情空間(友達)」「貨幣空間(お金で繋がる関係)」です。
私たちが愛情空間に極めて高い価値を置くのは、本能でそうするように進化論的に最適化されているからです。
友情空間が大切なのも、ヒトが社会的動物だからです。
これに対して貨幣空間は、農耕と貿易によってはじめて成立したのですから、わずか1万数千年の歴史しかありません。


⑤「幸福な人生」の最適ポートフォリオ

「幸福な人生」の最適ポートフォリオは、大切な人とのごく小さな愛情空間を核として、貨幣空間の弱いつながりで「社会資本」を構成することで実現できるのではないでしょうか。
その上で一つの組織に生活を依存するのではなく、スペシャリストやクリエーターとしての「人的資本」を活かし、プロジェクト単位で気に入った仲間と仕事をする。
これで金銭的にも人間関係にもなんのストレスもなく、好きなことに人的資本を集中して「自己実現」出来るようになります。


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