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【読書】新規事業の実践論

この本は、会社内で新規事業をやろうとしている人だけでなく、僕みたいに本気で起業を考えている人にとってはとてもタメになる本。

事業を組み立てていくための具体的な方法論や、やるべき事・気をつけるべき事が超明快に書かれてあり、読んだ後すぐ実践に移すことが出来る。

僕のバイブルになること間違いなしの本。

さあ、起業に向けて行動しよう!


◆「新規事業の実践論」を読む目的

・起業に必要なノウハウを得るため。


◆「新規事業の実践論」の要点・まとめ

○日本のサラリーマンはみんな『新規事業』をやるべき。

新規事業開発とは「自分の頭で考えたことに、自分で顧客を見つけて、自分で商売にする」業務。この業務で身に付くスキルは、時代が今後どんなに変化しようと必ず生き続ける。もっとも普遍的なポータブルスキルである。

○新規事業開発の一番最初に必要な要素は、WILL(意思) の形成

「誰の」「どんな課題を」「なぜあなたが」解決するのか?
この3つの問いに対して、自分の言葉で明確に力強い回答ができるかが、新規事業としての結果を左右する。これから起業家として取組む領域を明確にして、力強い使命感や当事者意識を持つ。このWILL(意思)の形成がとても大事なファーストステップ。

○WILLを形成するためには「ゲンバ」と「ホンバ」に行く。

「ゲンバ」と「ホンバ」を往復することでWILLを後天的に形成することができる。双方からたくさんの経験や刺激を受けることで、人が変わったように社会や業界、顧客課題の解決のために動き出す。

○ゲンバとは「課題の震源地」

震災直後のゲンバ、介護施設のゲンバ、子育てがしづらいゲンバ、あらゆる差別に苦しむゲンバ。ゲンバとは「課題の根深い現場」である。そんなゲンバに直通足を運んで当事者と触れることで、必ず仕事人生を懸けるべきテーマに出会うことができる。これまでの経験や常識を捨てて「1人の人間」としてゲンバの当事者と対話をすることが大切。

○ホンバとは「新規事業開発の最前線」

シリコンバレーや深圳。企業で言えばスタートアップ起業や大手企業の社内ベンチャーは、テクノロジー分野のホンバ。こういったホンバの人に触れ、刺激を受けることはWILLの形成を大きく助ける。自分とは異なる領域で課題に立ち向かうホンバの人達の存在は、必ず大きな刺激や新たな価値観を与えてくれる。

○創業チーム編成時は「3人以下」で「どの部分を優位性として発揮するか」を明確にすること。

人数についは、「コミュニケーションスピード」「メンタル」「マンパワー」の3つの観点から「3人以下」が理想である。
そして、少ない人数であらゆる役割を内包する時に、「その事業を立ち上げるにあたって、絶対に外部には委託できない役割は何か」を明確にする。その部分が自分達の強みであり、競合優位性の源である。

○創業チームに必要な3つの力
①Network(異分野との繋がり)
②Execution(実行力)
③Knowledge(教養・知識)

Network「異分野をつなぎネットワークする力」
自分とは異なる異文化・異業種の人たちとゼロから人間関係を構築する力

Execution「あらゆる業務を実行しやりきる力」
あらゆるタスクを多面的にこなし、しっかりマネジメントする力

Knowledge「深く広い知識と教養を継続的に身をつける力」
全てのベースとなる「教養の厚み」とこれから事業を立ち上げようとする領域に関する「専門的な知識」

○新規事業の6ステージ
ステージ1.ENTRY期
ステージ2.MVP期
ステージ3.SEED期
ステージ4.ALPHA期
ステージ5.BETA期
ステージ6.EXIT期

それぞれのステージでやるべきことは決まっている。そのやるべきことのみに集中し、他のステージでやるべきことをやってはいけない。また、それぞれのステージで目指すべきは「次のステージへの昇格」。

ステージ1.ENTRY期:仮説を提示する

「顧客は誰か」「課題は何か」「確実にその課題を解決できるのか」「こうすれば実証できるという検証方法」の4つの事業仮説を揃える。他の要素は一切必要ない。

ステージ2.MVP期:仮説の検証、事業計画の立案

実際に課題を持った顧客を見つけて、ENTRY期の事業仮説を実証する。そして、その実証した事業仮説が、投資可能であり将来的には儲かる構造を持ったものだと、ヒアリングと実証実験を繰り返して証明していく。
「仮説を顧客に持っていき実証して修正するサイクル」は300回行うこと。

ステージ3.SEED期:商売を成立させ、成長拡大のポイントを発見する

実際にサービスや製品を組み立てて、新規事業として世の中にリリースし、販売を開始させる。そして、実際にやってみて確かに顧客から売上が立ち、商売として成立させている感触を得ること。実際に利益が見えたら顧客を拡大するための営業・マーケティング手法を考案する。

ステージ4.ALPHA期:資金を投下して顧客を拡大

ベンチャーキャピタルの世界では、このステージのスタートアップ企業を対象とした資金調達を「SeriesA」と呼ぶ。
実際に大きく資金を投下して、顧客を売上・利益の拡大を実現する。

ステージ5.BETA期:ガバナンスの構築

ベンチャーキャピタルの世界における資金調達では「SeriesB」と近い状態。さらなる投資を重ねて、成長率を落とさずに成長を続け、既存事業と比較が可能な規模まで到達させる。そして、セキュリティレベルを高め、あらゆる規定やマニュアルを整備するなど既存事業と遜色ないガバナンスを構築することが必要となる。

ステージ6.EXIT期:新規事業としての枠組みを卒業

既存事業を凌駕する規模への投資戦略が立案でき、本業としての説明責任を果たせるほどに位置付けが整理できたらゴール。

○新規事業で一番大切なのは、『顧客視点』でコンテンツを開発すること

自分のスキルやテクノロジーありきの事業を着想するのではなく、顧客からサービスを連想すること。人は、技術やトレンドにお金を払うことはない。本質的な課題解決や、深い感動に対してのみビジネスは成立する。 


◆アクションプラン

・経営者として成功している人に会いにいく。(12月6日に経営者兼ユーチューバーの講演会に行く予定)
・サンカク(社会人インターン)に登録して、自分と異なるホンバで活躍している人と交流する。


◆メモ

「やりたいことはどうやって見つけたらいいですか?」と聞かれることがたくさんあります。でも、その質問をする人ほどゲンバに全く足を運んでいないことがほとんど。やりたいことがないのではなく単に「見ていないし、しらない」だけです。
新規事業開発においてもっとも重要なことは「顧客の声を大量に集める」こと。
ENTRY期〜MVP期においては、「確認・事例・調査・会議・資料・社内・上司・先輩・競合は、1つたりとも出現させてはいけない」。これを肝に銘じてください。
いかに作らず、いかに高速に検証するこそが、新規事業開発の要締めなのです。
リリース直後の新規事業がもっとも向き合うべきPがPrimary Customer Success(一番最初の顧客の成功)です。


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