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看護学生ができること

少し投稿をさぼっている間に季節が秋に変わってしまった。
前の投稿をしたときには扇風機だったのにミニヒーターを出しています(笑)

投稿をさぼっている間、何をしていたかというと
4週間ほど看護実習で病院に行っていました。
まずはこの社会情勢でも実習を受け入れてくれた病院、
調整に調整を重ねてくださった先生に感謝です。

今日は実習で感じたことをまとめようと思う。

傾聴と共感



「お腹が痛い」「足が痛い」このような患者の訴えには看護ケアだったり、投薬などで対処できる。

しかし、

「あと1年しか生きられない。寂しい」「もう治らない」
「もうどうしようもない」
このような訴えには特に何かできるわけではない。
学生なら尚更だ。知識も経験もない。
「大丈夫ですよ」なんて無責任な言葉もかけられない。
なんて声をかけよう、返事をしよう。

いや、本当に患者は看護師にどうにかして欲しいのだろうか?
自分に置き換えて考えてみて欲しい。
何かどうしようもない悩みがあるとき、私たちも同じように
他人に「相談」という形で話していないだろうか?
その時、大抵は相手に解決は求めていないことが多いだろう。
求めているのは「共感」である。
「うんうん」「そうなんだ」「大変だったね」
話したところで解決しないのはわかっているが、このように
聞いてもらえると何かスーッと気持ちが軽くなる経験をしたことは
多くの人に当てはまるだろう。
(相談されたときに男性は「解決方法」を提示し、女性は「共感」するらしい。
この性差により男女のすれ違いが起こることも珍しくはないらしい)

患者さんも同じ。
辛さをわかって欲しい。同じ目線で、ゆっくり話を聞いて欲しい。
いつも常に病棟にいる看護師にわかって欲しい。聞いて欲しい。
別に励まして欲しいわけじゃない。話を聞いて欲しい。

こう思っている、と指導看護師さんにご指導頂いた。

今回考えた私なりの「傾聴」は
①目線を合わせる

②患者の言葉を引き出す。沈黙を恐れない

③患者が思いを表出するのを手伝う。
言いたいことが言えるように少しずつまとめていく
例:「〜っていうのは・・・ってことですね」
  「◯◯さんは・・・とお考えなんですね」
(この話し方はジャニーズグループSixTONESの田中樹くんが
非常に上手い、と私は思う。私は樹くんの話し方の真似をしている)
SixTONESのオールナイトニッポンサタデースペシャル
↑ラジオでその話し方が聞かれることが多い。


しかし、看護師とは多忙なもので業務が山積みで患者の話をゆっくり聞けない
のが現実であるようだ。
そこでタイトルの「看護学生にできること」につながる

学生にしかできないこと

病棟看護師にできなくて看護学生にできることは
「患者さんとたくさん話をする」ことであると私は思う。

日々の体調だけではない。
小さな不安、少しだけ嬉しかったこと、聞いてほしいこと。
何でもいい。もしかしたら些細なことが患者のためになるかもしれない。

実際に私は実習で病棟看護師は知らない情報を
患者から聞いて、退院支援に役立てたことがある。
患者さんのことを知りたい、そう思って患者の迷惑に
ならない程度で病室に足を運んだ成果ではないかと今では思う。

実習では患者のためになっているというより
迷惑になっているのではないかと思うことも多い。
ケア一つ実施するのにも看護師ならササっと終わるのを
不慣れな手つきで看護学生がやるからだ。

それでも実習終わりには
「よくしてくれてありがとう」
「またお会いしたいわ」
こんな素敵な言葉がもらえる。


看護とは

診療の補助やケアだけではない。

「傾聴」も立派な看護である

と私は思う。