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私らしくない感じ

「師匠、これはデートですか?」

この言葉を何度飲み込んだことか

助手席で師匠は飄々と私に話しかけている。
長い付き合いの中で、車で2人きりなのは今回が初めてだった

緊張しているのが私だけだったらと思うと、とてもじゃないけれど「デート」なんて単語は出せない

全くいつもの私らしくない感じだった

少し空気が変わったのは、山麓から山頂へ登るリフト

師匠が私の手を取りリフトに乗るのをエスコートしてくれた




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