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最近の日記

生まれ育った地方の小さな大学の音楽学科を卒業して、20年近くになる。
「音楽(演奏する仕事)を諦める」とわざわざ心に決め、今日までの時間、音楽とは関係のない仕事を選び、「生活のため」生きてきた。
20年前は、音楽コンテンツや音楽ビジネスって、選べるほど今の様になかったけど、当時の私は望まない音楽業界に手を付けるのがとにかく辛くって、意識的に音楽とは無縁の仕事を選んできた。

お陰様で、一番の友達は音楽だったあの頃を想えば、コミュ障は改善されたし、社内での人間関係や大人の対応、そんなのは嫌でも得意分野になった。
だけど、「生きていくための自分」を意識的に作り上げてきた故に、対極にある自分の中から生まれるイマジネーションや本音の言葉というのやつを、現実へ表現する事へ抵抗が強く生まれる様になった。むしろ難しい。

あと数年で40代へ突入する。
年齢はそこまでは気にしていないけど、以前に比べて体力の衰えとか、メンタルの落ち着きとか自然と実感する様になった。
人生の先輩たちからすると、40はまだまだお子ちゃまだと言われるけども、これから突入する新たな人生、私はどう生きていこうか、やっぱり考えてしまう。(君たちはどう生きるかみたい。)
今のまま、今の延長を生きていくのか。
20代になる時も、30代になる時も、いつも悩みもがきながら、その時その時でジレンマを抱えて生きてきたように思う。
ただ全ては、私が決めて選択してきたことは確か。

今になり、あろうことか、また音楽の世界に戻ってみる、なんていうのを今後の人生で本気で考えている。
日本のメディア中心地、東京ともなると、ちょっとネット検索すればすぐに色々な音楽関係の仕事が出てくる。
早速、その手の気になった職場の門をたたいてみた。
学生時以来音楽と距離を置いてきたもんだから、自信なんてものは持ちようがなく、ありのままの自分で音楽について思う事を、先方へ伝えた。
良い連絡がくるとは到底思えなくて、期待しないで先方からの連絡待っていたら、まさかの次回への切符と課題のプレゼン(自由テーマ)を与えられた。

社内での人間関係や大人の対応は手先でちゃちゃっと出来るし、自分の持ってるビジネス知識はそれなりに常識を踏んで伝える事は出来るのに。
だけど、芸術とかこの手の事には答えがない。その人が答えとするもの提示して、相手は見て聴いて感じて、その作品の魅力を探る。
ネットやユーチューブ検索しても答えはない。
かたや、答えをいかに早く手に入れるか、PDCA、結論ファースト、無駄を無くす。感情はそもそも湧かないけど、微々たる感情さえも殺して、これらに時間を費やしてきた十数年。
どうなる、私。

そんな事を考えながら、秋分の日の一曲でした。



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