見出し画像

喫茶店巡りはプチトリップだ

私の愛することの1つ、それが食べること。

好き嫌いがほぼないのがささやかな自慢。
いつも食にとにかく攻め!の姿勢で、初めて食べるものにも、抵抗がほぼない。

好きなものは馬肉、たこわさ、鳥のきんかんとちょうちん、漬物、日本酒。

そして、甘いものとコーヒーの組み合わせ。

中学生の頃には、すでにブラックコーヒー党でレトロなものが好きだった私が喫茶店にハマるのは、もはや必然だったのかもしれない。

初めは甘いものとコーヒーがあるから喫茶店に行っていたけれど、こんなに喫茶店にハマってるのは食べ物の魅力だけじゃないな、と気づいた。

これは私のささやかな楽しみである、喫茶店巡りについて記したものである。

喫茶店の楽しみ方:私の場合

画像1

喫茶店にも色々あるけれど、私は、古き良き喫茶店もチェーン店も好きだ。
普段の喫茶店巡りはこんな感じ。


初めて行く喫茶店には、ドキドキしながら入る。
メニューも価格帯もイチオシもわからないけど、えいやっ、ととりあえず入ってみる。

席について、店内の薄暗さにホッとする。

メニューを選ぶのは、とっても悩む。コーヒーは美味しいに決まってるけど、コーヒーフロートも特別感があっていい。ランチはお得そうだし、大好きなプリンも捨てがたい。

10分ほど悩んだら、軽く手をあげて注文する。

※ちなみに、私は、店員さんに気づかれるスキル?のことを、「すいません力」と命名している。たまにいつまでも気づかれないタイプの人がいるけど、それは「すいません力」が足りない、と勝手に思っている。

だからといって、大きな声で呼ぶのもためらわれるので、私は店員さんの視界に必死に入るように心がけている。(とかえらそうに書いたけど、私も「すいません力」は多分足りない方だ。笑)

頼んだものがやってくるまで、お水を飲みながら、ぼーっと周りを見渡す。
1人の人もいれば、デートで来ている人もいる。PCを出して、仕事中の人もいる。どんなシチュエーションも包み込んでくれる、懐の深さに安心する。

近くの人の、おしゃべりが響く。
小さなおしゃべりがたくさんこだまして、この店の喧騒を作ってる。その中に溶け込む私。
このざわざわ感が心地よい。

今日頼んだのは、ピラフとコーヒーフロートだ。

喫茶店ならではのメニュー、ナポリタンやピラフがあると、ついつい頼んでしまう。
コーヒーフロートはアイスとコーヒーどっちも食べたい時にいいとこ取りできる最強メニューだ。喫茶店ぐらいでしか見かけないので、ここぞとばかりに頼んでいる。

ピラフは素朴な味、スプーンで一口運ぶと、やっとこの空間の一員になれましたね、って気がする。

画像2


おやつどきならプリン・ア・ラ・モード。
嫌いなものが少ないことを自慢しておきながら言うのもなんだが、実は、私は苦手な果物が多い。特にバナナとメロン。
大概の場合、プリン・ア・ラ・モードにはその二つは乗ってるので、ごめんなさい、と思いつつ、バナナとメロン抜きで注文している。

それでも、あのやって来た時の高揚感といったら。
堂々と登場したプリンから、もはや後光が放たれているからな……

ゆっくりゆっくり食べ進め、お皿が空っぽになったら、またぼーっと時の流れに身をまかせる。(脳内BGMはもちろんテレサ・テンだ)

新しいお客さんが来てるな。
あのおばちゃん2人組、楽しそうだったな。学生時代からの親友とかかな。また趣味の悪い人間ウォッチング……

時には、本を持っていくこともある。

本とコーヒーと喫茶店の組み合わせって鉄板だけど、支持されるのにはちゃんと理由があるな、って思う。
喧騒の中で1人で読書するのは、案外はかどる。
時間を忘れて、文字を目で追い続けて、気づいたらどっぷり集中モード、トリップしている。

本も、喫茶店という空間に合いそうなものを持っていく。小説なら古典物や歴史物、エッセイも好感触だ。こういうところでも全体のバランスを考えてしまうのが私らしいというか。

手帳を持っていくときは、ひたすら最近の出来事を書き連ねる。私の相棒は、LAMYの万年筆とトラベラーズノート。どちらもガシガシ使えるタフさが、ズボラな私にフィットしてる。

画像3

お会計のときは、カードをもらうのが小さなこだわり。喫茶店に限らずだが、あとからカードを見て、また行きたいな、と思いを馳せるのだ。
思い出すとっかかりになるので、カードは大事だ。極力もらうようにしている。

退店して、また街へと戻っていく。
まさにプチトリップしていた2時間だった。(店側としては、すごく迷惑かもしれないが、大体2時間ぐらいいられる。もちろん混んでたら、早めに出るようにしている。)

喫茶店という異世界に馴染む感覚

画像4

「千と千尋の神隠し」で、異世界のものを食べないと異世界から消えてしまう、という描写があるけど、そんな感じ。
そんなおどろおどろしくないか。

どちらかと言うと、郷に入れば郷に従え、の方かな。田舎育ちなので、この感覚が近いかもしれない。

なんにせよ、入店して、余所者の状態からだんだんその空間の一員になっていく、そのプロセスが面白い。

もちろん食べ物の味も楽しんでいるんだけど、それ以上にお店の空気感を楽しんでいるんだよなぁ。

新宿のらんぶるのような、雑踏のようなざわざわしている喫茶店も好きだ。

一方で、高円寺のアール座読書館のような、静かにしないといけない喫茶店もシン……とした沈黙が自分に共鳴して、心が落ち着くので好きだ。

西荻窪のびあん香みたいな、超家庭的レトロ喫茶店もちゃめっけがあって、面白くて好きだ。(なお、ここの豆腐グラタンは度肝を抜かれた。チャレンジ精神で食べてみたけど、まさしく家庭の味だった

まだまだ開拓したりないので、おすすめのお店があったら教えていただきたい次第です。

ぜひサポートいただけると嬉しいです。いただいたサポートは、カメラレンズの購入に充てようと思います☺︎