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子供のためのルーブル美術館(19)夏休み特集動物編おもいよルーブル/ヴィーナスがすわったところはどこ?

むかしむかしもあついギリシアのなつ


女神めがみのビーナスはなつあつさに
もう、うんざり

どこかすずしいところはないかしら

ああ、
ここにすわるとつめたそう

ビーナスがすわったところは
いったいどこでしょう?



あ、これは?

そうです
おおきなウミガメ!
ウミガメはおとなしく4本よんほんあしをふんばりました。


このビーナスも
なにかふんでない?

「ここも ひんやりだわ」

ああ また…  


 おもい!



Antoine COYSEVOX
Lyon, 1640 - Paris, 1720
Vénus accroupie Marbre, 1686
アントワン・コイセヴォックス
しゃがむヴィーナス 1686

"Aphrodite à la tortue" Marbre
II° s. - III* s. ap. J.-C. Temple d'Artemis, chapelle d'Aphrodite,
salle B, Sálhiyé (ancienne Dura Europos), Syrie
亀とアフロディーテ 紀元2世紀 - 3世紀
アルテミス神殿、アフロディーテ礼拝堂、サーリヒエ(古代ドゥラ・エウロポス)シリア

お読みいただきありがとうございました。
ギリシア神話では変身譚の一つに、ケローネー(ギリシャ語で亀)の物語があります。ケローネーは精霊のひとりで、ゼウスとへーラーの結婚式を馬鹿にして出席しなかったことで神々の怒りをかい、ヘルメスによって、「家にいるのがそんなに好きなら背中に家を背おうがよい」と亀の姿に変えられてしまいました。
その後の亀の運命は女神に仕えることだったのでしょうか、そこでこんな作品ができたのかもしれません。
しゃがむヴィーナスは、ルーブル美術館の広々とした室内の中庭にありますが、亀に気がつく人は多くありません。いつかルーブルにいらっしゃる機会があればその亀の様子も是非ご覧になってください。


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