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子供のためのオルセー美術館(39)セザンヌ・光るびんのマジック、トランプとりんごの絵

セザンヌは トランプをする人のを5まいきました。
わかころからちかくの美術館びじゅつかんで トランプをするむかしのLe Nainのて、これをきたいとおもっていたからです。

M.Le Nain 1600/1700
Le nain 1600/1700


セザンヌが 2番目ばんめいたトランプのは 
人は4人もいてかべにはパイプがかっています。
テーブルやかべいろはピンクにみどり、青、茶色ちゃいろいろんな色、
そしてマントやカーテンのドレープも本物ほんもののようにきました。

1890〜1892


でも、最後さいごいたには
トランプする人は ふたりだけ!
色々いろいろかざりもこまかくいたところも ほとんどなくしました。
トランプをするふたりは、よるのようにくらおもい絵の中で、だまっていてじっとうごきません。
まるで静物画せいぶつが人形にんぎょうのようです。


テーブルの上、ビンにひかりたって白く光っているのがえますか。

このビンの白い光のすじで、ふたつにけると
ふたりは、まるで対立たいりつする選手同士せんしゅどうしのようです。

そして全然動ぜんぜんうごかないので、まるでりんごの絵のようにかたまっているように見えました。

セザンヌのりんごの絵にもまたひかるビンがん中にあって、トランプの絵となんかていますね。

あれ?ひだりみぎ、なんかちが世界せかいみたいじゃない?


Paul Cézanne
Les Joueurs de cartes 1895
ポール・セザンヌ
カード遊びをする人々 1895

1890年から1895年にかけて、セザンヌはカフェでトランプをする人々を5枚のキャンバスに描いた。
これらの絵のために、セザンヌは両親の所有地であるジャス・ド・ブーファンで働く農民にポーズをとらせた。この1892年版(2作目)はかなり写実的で4人描かれ、舞台は昼間、セザンヌは壁に掛けられたパイプ、右側の厚いカーテン、青灰色のテーブルなど、カフェの内部を詳細に描写している。セザンヌはもちろん南仏のカフェでよく見られるカードゲームの場面からインスピレーションを得ていたが、彼が絵を学んでいた若い頃、エクサン・プロヴァンスのグラネ美術館で見たル・ナンの絵も念頭に置いていた。
1895年のこの最後の版では、セザンヌはシーンを単純化して本質に集中させた。プレーヤーの数を2人に減らし、ほとんどすべての逸話的な細部を削除し、夜に行われているように見える彼らの対決に一種の重厚さを与えた。彼らは完全な沈黙の中でゲームに集中している。光の線で強調された中央のボトルは空間で絵をふたつに仕切り彼らの対立を際立たせている。2人は動かず、リンゴのように色彩が固まっているように見える。

connaissance des arts jeunesses

1890年代、セザンヌはこのカラヴァッジョ風の主題を何度も扱いトランプ対決に格別の重厚さを与えた。セザンヌは身振りと視線の微妙な交錯を、人物の重厚なシルエットと無言の集中に置き換えた。
光が白くさす瓶は、構図の中心軸を形成している。空間を2つの対称的な領域に分け、選手たちの対立を際立たせている。パイプを吸っている男は、地元の庭師である「アレクサンドル神父」であることが判明している。
画家がこの主題に捧げた5枚のキャンバスのうち、最後のこの絵では、すべてが一体となって構図に記念碑的な様相を与え、重厚な調和の色彩に支えられている。

musée d’orsay 

Le Nain
Joueurs de carte
1600 / 1700 (XVIIe siècle)

Paul Cézanne
Les Joueurs de cartes, 1892–1893,
The Metropolitan Museum of Art, New York

Paul Cézanne
La Corbeille de pommes
Art Institute of Chicago

お読みいただきありがとうございました。
セザンヌの絵が単純化されながらもさらに重厚になっていく過程を、今回ご紹介したのは2枚だけでしたが、それを感じることができました。
見れば見るほど色々な気づきのあるセザンヌの代表作、他の作品とも是非比べてみてください。
お子様にもきっとその違いが感じられると思います。




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