子供のためのオルセー美術館(9)マネ・今日は浜辺で描くよ、いつもと違うふうに/画風の転換点
ぼくはマネ
いつもは 知ってる人を
かくんだけど
きょうはちがうんだ
見て 海の色
風もあってね
すいすい ヨットも見えるでしょ
きもちいいんだよ きょうは
ほら ぼくは
はじめて
ほそながい画用紙のはんぶんを
海にしてみたんだ
はまべには
遠くの船を
オペラグラスで見てる人
いいなあ
どんなに見えるんだろう
こっちには
シャベルを持った子もいるし
なに作るの?
みんなで そうだんだ
小さなローズのひがさをさして
あの子
もうかえるのかな
ぶかぶかぼうしの赤ちゃんは
まだまだ すなあそび
ええ もうかえる時間?
もっと あそびたかったなあ
家にかえったら
クロワッサンにチョコレートをはさんで
おやつにしよう
エドゥアール・マネ
ブーローニュの浜辺で 1868
Édouard Manet (832-1883)
Sur la plage de Boulogne 1868
Huile sur toile Richmond, Virginia Museum of Fine Arts, Collection of Mr. and Mrs. Paul Mellon
(オルセー美術館企画展 Manet/Dogas にて上記美術館所蔵品借用展示)
戦後、マネは屋外に出て自分とは関係性のない人々を描き始めた。画風の転換点
海と浜辺の二つに分かれたそれぞれの光景、浜辺の対象の人々が1ヶ所ではなく散らばっていることもその変化の一つ
オルセー美術館企画展マネ/ドガ ビデオ(50秒)
お読みいただきありがとうございました。
まぶしい光の注ぐ海岸線に初めて画材を持って出て、マネはなにを思ったでしょう。
浜辺の観光客や子供達の様子が簡潔な筆致で驚くほどリアルに描かれています。
浜辺で遊ぶ道具は見つかったかな?
家に帰る子供たちはどんな気持ちなのかな、その後ろ姿に会話が聞こえるようですね。
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