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子供のためのオランジュリー美術館(5)やる気なくなっちゃったマチスおじさんのその後④ふくらんだ青のドレス
やる気がなくなって南の島に行った マチスおじさんのつづき④
タヒチから帰ってアメリカにも行って
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すっかり元気になったマチスおじさん
前にはこんな絵を描いていたけど
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今ではもう線と色だけ感じたまま
色だってこれだけでいい。
🟥あか
🟦あお
⬛️くろ
🟨きい
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あとは 形だけ。
ほら見て、
最初とくらべると、どんどん変わっていくでしょう?
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青のドレス そではもっともっとふくらませて
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スカートも大きく
赤いいすから あふれるくらいにもっとだよ
白いレースはふとく
ミモザは あたまの上
なんかかんむりみたいじゃない?
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赤のかべには
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青と黄色の顔の絵
得意のマチスのスタイル!
手にはおしゃれなブレスレット。
いすの赤のもようは
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もちろん!
あのタヒチの葉っぱさ。
元気になったマチスおじさんの おはなしは
まだつづく
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Henri Matisse
LA GRANDE ROBE BLEUE ET MIMOSAS 1937
大きな青いドレスとミモザ
Huile sur toile
Philadelphie, Philadelphia Museum of Art Don de Mme John Wintersteen, 1956
オランジュリー美術館企画展 Matisse Cahiers d’art, le tournant des années 30 の為、上記美術館より借用
Cahiers d’art 1926年創刊前衛アート雑誌 カイエダールより デッサン画像
1936年以降、マティスはリディアの肖像画を数点描いている。リディアはネックレスをして絵のために自作したフリルのついた青いドレスを着ている。時間をかけて制作されたその過程でこの人物は、左右対称の平坦な色調の空間の中に、頭にはミモザの黄金の輪を戴き、直立して浮き上がっているかのような不思議な存在となっている。
装飾の概念によって特徴付けられるような、より合成的で様式化された表現になっている。この絵にはその過程の記録の10枚ほどの写真がある。
制作途中の写真を見ると、マティスはまず何気ないポーズと写実的な描写から始めたことがわかる。その後、彼は女性の青い衣服の袖とスカートを広げて丸くし、リラックスしたポーズをより直立した硬いものにし、線、形、模様、色の関係を強調した。
黒い床と赤い壁の平らな市松模様は、モデルの様式化されたフォルムに力強い視覚的効果を与えている。リディア・デレクトルスカヤ(画家の秘書兼アトリエ・マネージャー)は、1930年代後半、マティスの主要なモデルとなった。リディアは画家の依頼を受け、レースの縁取りが施されたフリルのついた青い絹のブラウス、それに合わせたスカートの組み合わせを考え出した。彼女の右肩後ろに描かれた、赤い壁を背景にした水色のドローイングは、マティスがその数ヶ月前にデレクトルスカヤを描いたイメージと関連している。
お読みいただきましてありがとうございました。
より新しい様式的なフォルムを創造していくマチスおじさん。その過程は驚くほど時間をかけて何度も描き直し実験をしながら、苦悩の30年代初頭からだんだん抜け出していきます。
南フランスで愛される春を告げるミモザの花がブルーのドレスに美しいですね。
今後、次代につながる鍵となるマティス30年代の重要な作品のおはなしも掲載していきます。
マティス苦悩の時代
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