子供のためのはじめての美術館(20)やる気なくなっちゃったマチスおじさんのその後④/ふくらんだ青のドレス
やる気がなくなって南の島に行ったマチスおじさんのつづき④-オランジュリー美術館
タヒチから帰ってアメリカにも行って
すっかり元気になったマチスおじさん
前にはこんな絵を描いていたけど
今ではもう線と色だけ感じたまま
色だってこれだけでいい。
🟥あか
🟦あお
⬛️くろ
🟨きい
あとは 形だけ。
ほら見て、
最初とくらべると、どんどん変わっていくでしょう?
青のドレス そではもっともっとふくらませて
スカートも大きく
赤いいすから あふれるくらいにもっとだよ
白いレースはふとく
ミモザは あたまの上
なんかかんむりみたいじゃない?
赤のかべには
青と黄色の顔の絵
得意のマチスのスタイル!
手にはおしゃれなブレスレット。
いすの赤のもようは
もちろん!
あのタヒチの葉っぱさ。
元気になったマチスおじさんの おはなしは
まだつづく
Henri Matisse
LA GRANDE ROBE BLEUE ET MIMOSAS 1937
大きな青いドレスとミモザ
Huile sur toile
Philadelphie, Philadelphia Museum of Art Don de Mme John Wintersteen, 1956
オランジュリー美術館企画展 Matisse Cahiers d’art, le tournant des années 30 の為、上記美術館より借用
Cahiers d’art 1926年創刊前衛アート雑誌 カイエダールより デッサン画像
お読みいただきましてありがとうございました。
より新しい様式的なフォルムを創造していくマチスおじさん。その過程は驚くほど時間をかけて何度も描き直し実験をしながら、苦悩の30年代初頭からだんだん抜け出していきます。
南フランスで愛される春を告げるミモザの花がブルーのドレスに美しいですね。
今後、次代につながる鍵となるマティス30年代の重要な作品のおはなしも掲載していきます。
マティス苦悩の時代