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性別に関することで悩むあなたへ

記事のメインターゲット
・春から京大に通う新入生
・性別違和のある(かもしれない)人
・トランスジェンダーの人

こんにちは。るいーざです。
春です。新学期がやってきて、私ももう数日で2回生になります。
この記事は、春から新生活を送る人、特に新しい学校に進む人に向けて書いたものです。私は京大生なので、この記事で述べることは主に京都大学に関することだということに注意してください。

去年のこの頃の話です。晴れて京都大学総合人間学部に進学することが決まった私には、いくつかの壁が立ちはだかりました。
性別表記のこと(どこまで書類上の性別を知られてしまう?)、名前のこと(通称名って使える?)、健康診断のこと、スポーツの授業のこと、トイレのこと、サークルのこと、下宿のこと…

ただでさえ入学手続きや新生活の準備は大変で不安なことも多いと思いますが、トランスジェンダーである(かもしれない)人は、シスジェンダーの人が悩む必要がないところで悩んでしまうかもしれません。それらについて順に説明します。

その前に

そもそも、こういった情報をまとめたものとしては、他大学の例になりますが、「できることガイド in ICU」「できることガイド IN 東京大学」などがあります。高校生だったころ、京大にもこのようなものがないか探しましたが、同様のガイド・リストのようなものはないようですので、ここで知る限りのことをまとめておきます。(他大学等の方は、このような資料がないかどうか検索してみるとよいかもしれません。)

1. 性別表記について

まず、大学に提出する入学関係の書類に対しては、戸籍上の性別を書く必要があります。(そのことは、入学書類が入試の願書と同内容にする必要があること、入試の願書が入試センターへの願書と同内容にする必要があること、そして入試センターが戸籍上の性別しか認めていないことからわかります。)このことは大きな問題です。
ここで記入する性別は、単に学籍情報として保管されるほか、大学が統計を出す際などに用いられています。授業などで教員や学生に知られてしまうということは(私の知る限り)ありませんが、そうでない場合に関しては不明です。(このことについてはすぐに問い合わせることにします。)

2. 名前について:通称名使用可能(要診断書)

学籍上の名前については、必要な書類を提出することで通称名に変更することができます。(京大新聞の過去の記事にそのことが載ってます。→ 学籍氏名に通名を認める 性同一性障害に対応(2015.06.16) )必要な書類とは、

医師による診断書2通(異なる医師による診断書1通ずつ)※必須
・学籍情報上の保護者の同意書
・これまでの通称名使用期間・使用情報を記載した本人作成の説明書
・通称氏名が社会生活上日常的に用いられていることについての資料

です。ただし、これらのうち一部が欠けている場合に認められるのか等については具体的な説明がありません。なお、保護者の同意については必須ではないが、通称名の記載された郵便物が届くことなどから推奨するとのことです。(ただし、保護者あてに成績表が送られる学部を除けば、保護者のもとに大学からの郵便物が行かないようにすることも仕様上可能です。これについては長くなるので私に個別に質問していただければ。)

ただし、診断書が2通必要な点だけ考えれば、この条件は戸籍上の「名の変更」よりも厳しいです。「名の変更」は時間やお金がかかる、裁判所に行く必要があるなどのデメリットもありますが、一度すれば当然大学や銀行口座、職場での名前などもすべて変えることが可能なので、調べてみるのがよいかと思います。(診断書1通は必要です。)名の変更については裁判所のページを参照してください。

3. 健康診断について:別枠受診可能

大学に入学するとすぐに健康診断があります。令和4年度の新入生対象の健康診断は、4/4(月)~4/6(水)で、学部・性別ごとに行われます。(詳細は入学予定者サイト、KULASIS等のお知らせを参照してください。)
これについては、担当部署である「環境安全保健機構 健康管理部門」に事情を説明することで、別日・別時間での受診が可能です。(電話番号:075-753-2420)

4. スポーツの授業について:履修不要

大学では、その学部学科を卒業するためには必ず履修しなければいけない「必修」の授業、複数ある科目の中から決められた数だけ履修しなければいけない「選択必修」の授業、そして卒業要件に関係ないそれ以外の授業があります。実際に体を動かす授業である「スポーツ実習」が必修になっている学部学科はありません。よって、敢えて望まない場合はスポーツ実習を完全に避けることができます。(もちろん、誰もがスポーツ実習の授業に安心して参加できるようにすることは、私たちが達成しなければいけない目標であるということを確認しておきます。また、それぞれの科目のどのような場面で性別によるルールや参加の仕方の違いがあるかなどについては、改めて確認することにします。)
なお、これらの履修登録に関する情報は、「全学共通科目履修の手引き」や自分の学部の「便覧」で確認することができます。

追記:中高の教員免許状の取得にあたっては、スポーツ実習を含むいくつかの全共科目の単位を取得している必要があります。そのことについてはKULASISの「教育職員免許状の取得について/平成31年度以降入学者(平成28年改正教育職員免許法【新法】適用者)対象」や京大HPの「中学・高校の教員免許」などから参照できます。京大では教員免許状の取得を目指す学生を対象に、令和4年4月14日(木)4月15日(金)17:00~18:00(両日とも同内容)に教職課程オリエンテーションが実施されます。詳しくは国際高等教育院のHPの「スケジュール」などを参照してください。

おわりに

ほかにも書くべきことはたくさんあると思いますが、今日はここまでにします。上記に関係のあること、あるいはないことについて質問等があれば、Twitter: @louisa_alissa でお知らせください。また、上記内容について間違い等を発見された方も、同様によろしくお願いします。

3/27 教員免許状取得のためにスポーツ実習が必須であることを追記


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