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「鈍感な世界に生きる敏感な人たち」

kindle Unlimitedで読みたい本たちがすべて0円だったので、呼ばれてるなと思い、登録しました。

最初に読んだのは「鈍感な世界に生きる敏感な人たち」。
Highly Sensitive Person (HSP) 心理療法士イルセ・サン


日本では「繊細さん(武田友紀さん)」によってメジャーになったHSPについての本です。
わたしは「繊細さん」には乗り遅れ、未読です。

HSPとは1996年にアメリカの精神分析医で学者のエレイン・アーロンによって「とても敏感なタイプ」と「タフなタイプ」と2つに分けたうちの一つの概念。

この本のすべては語れませんが、自分なりに衝撃をうけたことをまとめてみます。

タイプ分けの目的

、、、タイプ分けをしてきましたが、特定のタイプがあなたに100%当てはまることはありません。100%一致させるには、100人いれば100通りのタイプ分けが必要になります。
(中略)
タイプ分けは、人間が人それぞれ異なるということに気づくためのものです。それがわかっていないと、ほかの人は皆、自分と同じものだと安易に考えてしまいます。


ものさしは自分だけのもの

感じるということは、自分の中で起こることなので判断基準が自分しかないんですよね。

ものさしは自分しかない。

だから、それがその人の「当たり前」になるのですが、人、すべての「当たり前」が違うということは、なかなか気づきにくいです。

以前、内向的度を問うチェックをしたときに、「これ、当てはまらない人いるの?」と思ったものでした。

内向的なわたしは自分をものさしとして安易に「みんな当てはまるはず」と思ったわけです。

同様にHSPのチェックも当てはまらない人がいるのかと、わたしは思うくらいですが、内向度チェックで「当てはまらない人って、きっといないよね」と言い合った友だちに結果を聞くとHSPについては「ちょっとだけだった」とのこと。

びっくりしました。(驚愕のレベル)

十人十色、千差万別と昔からいいますし、知っているつもりでしたが、

人は違う

と、本当の意味で気づくことができました。

動物にもHSPは一定数いて、それがその種の保存に影響を及ぼしているそうです。

正確に言うと、生き物は同じ種族であっても考え方、感じ方、行動様式は完全に同じであることはない、ということでしょうか。

「そうか、それぞれ異なるのか」という気づきは、「みんな」というあやふやな概念を壊してくれました。

そして、「みんな」と同じでなくていいという許可につながりました。

「みんな」「当たり前」「常識」「普通」、HSPはその無言の圧力に特に弱いのかもしれません。
少なくとも、わたしは「普通」であることを自分に強いていたように感じています。

「普通」はそれぞれ違う、100人いれば100通り。
なんだ、そうだったのか。

タイプ分けで「同じー♡」と共感しあうのもいいですが、ただ、違うっていうだけを評価を加えずに「違うんだね」と受け止められると、楽になる人がたくさんいるんじゃないかなと思います。

HSPは少数派

HSPはだいたい5人に1人だそうです。
逆に言うと、タフな人って5人に4人もいるんですね。(知らなかった)

日本人は「空気を読む」ことや「以心伝心」を美徳にするところがあり、「NOと言わない」民族ですから、もう少し割合は多いのかと思いますけど。

これも自分ものさしでしょうか。

HSPは「普通」であることがよいと考えるところがあって、でも「自分は違う」と劣等感を感じがち。

だから、HSPという概念が広まったときに「同じように感じる人がいるんだ!」と、驚喜した人が多かったのではないでしょうか。

嬉しいですよね。いつも違うと思ってたのに、同じように感じる人がいる!って。

でも、少数派とかって、「みんな違う」を納得した後は、どうでもいいような気がします。

だって、みんな違うのですから。

ただ、5人のうち4人もいる多数派の方々にもHSPについて知っておいてもらえたらいいなと思います。

きっと5人のうち4人もいる多数派の方々は「みんな同じ」が「当たり前」なっている可能性が高い。
なので、下記のようなことになるのかなと。

HSPはタフさや外向性が高く評価されている文化で、抑圧されている

HSPに典型的な”控えめで物静かにゆっくり物事を熟慮するタイプ”は自尊心の低さに苦しんでいる


そして、HSPなんじゃないかなと感じている人には次の記述でほっとしてほしいと思います。

HSPとは様々な特徴が複雑に合わさった人たちである、としています。例えば、「良心的」「創造的」「インスピレーションを得やすい」「影響を受けやすい」「感情移入しやすい」など。これらの特徴は、人生に不都合をもたらすおそれがありますが、その反対に、創造力や共感力、親しみなどを生む源にもなりえます。平穏な環境ではほかの人より幸福を感じやすいことは、見過ごされてしまっているのです。

人の表情の変化によく気付く、景色の美しさや変化によく気付く、物事を深く考える、どれもHSPに多い傾向です。

(どれも悪い方向に考えすぎる傾向もあるようですが)

人生を豊かに味わうには、HSPというタイプは見どころがあるのではないでしょうか。

人は違う、ということを踏まえて、自分の感性で人生を味わえたら、世界が広がるような気がしました。

みんな違って

金子みすゞさんの有名な詩の一部ですね。

みんな違ってみんないい

これについての個人的な見解ですが。

みんな違って

これは、本当にそう みんな違う。

みんないい

これは、以前はそうだよねと思ってたのですが、改めて、そこに「いい」という評価は要らないのかなと考えるようになりました。

違いを尊重するのは、とてもとてもすてきです。

でも、「いい」と評価を加える必要はなくない?

いいかどうかは、自分の心地よさで、ほかの人からとやかくいわれることではないかなと。

もちろん「よくない」は完全に不要(とわたしは思う)。

それぞれ違う「自分のものさし」で自分の感じたことを否定しないで、わたしはそうなんだねと自分で認めていけたらいいなと思います。


読んでくださってありがとうございました☆


hosoku

HSPに関する次の本も今はkindle Unlimitedで0円






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