【中小企業の経営者・総務・人事の方向け】 就業規則であそぼう 知識編 出向!ドラマの影響・・・?
こんばんは。lotterです。
記事をのぞいていただきありがとうございます!
金曜日は就業規則を解説しているのですが、今はブリッジ中。
人事の話をしています。
過去の記事はコチラから。
法律的には、いわゆる「人事」に関する会社のアクションは、「人事権」という権利を中心に考えます。
この「人事権」ですが、実際はもう少し細かいいくつかの場面に分かれます。
採用・配転ときて、今日は「出向」!
ドラマの影響であんまりいいイメージがないであろう出向。
でも、そもそもなんのことなのか、説明できますか?
今回も5分だけお時間ください!
1.ネガティブ
偉い人:お前は、グループ会社の〇〇に出向だ
ドラマの主人公:・・・・
同僚:おい、今回の件、しくじったら出向させられるぞ
ドラマの主人公:・・・・
出向ってこういうイメージなのではないかと。
出世コースから外れる、島流し、二度と戻ってこれない・・・とにかくダメな人事の代表格、それが出向。
でも、実際に出向を経験した人ってどのくらいいるんでしょうか?
そして、出向って本当にダメなことなのでしょうか?
2.法的な意味
法的に「出向」というときは、
今いる会社に籍を置いたまま、他の会社で働くこと
を指します。
なので、当然、戻ってくることが前提。お給料も普通は下がりません。
なぜか。
それは、会社は従業員に出向を命じる場合、配転と同じように、
就業規則等に根拠があり、
契約上の制限がなく、
権利の濫用にもならない場合
という条件があるからです。
まず、完全に戻ってこないことが決まっている場合、それは「出向」ではなく「転籍」と呼んで区別します。
この場合、就業規則に根拠があるだけではダメで、転籍させる従業員に同意を取らなければなりません。一方的に命令できないということです。
また、お給料が下がるような場合、権利の濫用に該当する可能性がかなり高くなります。会社の経営危機など特別な場合は別ですが、出向先の水準に合わせたら下がっちゃった。テヘペロ。みたいなのは普通ムリ。
3.なんでネガティブ代表なのか?
これはもう完全にドラマのイメージかと・・・
確かに、超巨大企業で、グループ会社がたくさんある場合、本社の指揮系統から一時的ではあれ外れることになるため、出世コースではないこともあるのかもしれません。
やっかい者を(解雇はできないから)出向させて飼い殺しにする・・・なんてこともあるのかもしれません(法的には権利の濫用です)。
でも、出向の理由で多いのは、
・従業員の教育(自社では経験できない業務経験)
・人員削減の代わり(自社の経営状況が悪いため、一時的に人を移す)
だと言われています。
必ずしもネガティブなものではないということです。
とはいえ、そもそも出向というのはレア人事。法的に純粋な出向は、それこそホールディングスみたいな、関連企業がたくさんある企業体にほぼ限られると思います。
なので、就業規則上「出向させる」と書きはするけど、あんまり使わないなーという感じ。
ワークシェアリングとか副業とか流行り始めたら変わるかも?
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