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学校から学んだことなんて、ひとつもない

「今日僕が横浜公園で撮ったチューリップの写真見ながらTanka詠も」

「いいね。この、赤いチューリップが群生してるやつがいいんじゃない? ひとつひとつの花が中から輝いてるように見えて、すごくきれいだ」

「それはダメ。次のkaekoikさんの記事を紹介するときにトップ画像として使うんだから」

...水曜日にそんなやり取りがあった今週、二通の郵便物がイタリアにいるアンドレアの元に届いた。
一つは flussiフルッシ 関連の請求書で、書面に記載されていた金額は382ユーロ(約6万2千円)。もう一つは罰金通知書で、こちらには597ユーロ(約9万7千円)と記載されていた。
前者は最初からわかっていたことだが、後者はまさに青天の霹靂。

それはさておき、金曜日の夜。こちらの記事[↓]が投稿されたので、かわいそうなアンドレアとビデオ通話を繋ぎ、二人で一緒に読むことにした。


※この記事(上のリンクの記事ではなく、今あなたが読もうとしてくださっているこの文章)は、日本人の僕とイタリア人の友人アンドレアがイタリア語で交わした会話を、日本語に訳したものです。
ほぼ会話のみで構成されているので、どちらの発言であるかを明確にするため、僕の台詞にはL、アンドレアの台詞にはAを、「」の前に付けてお送りしたいと思います。


L「今回紹介されてるチームでアタマ張ってんの、お前の推しだ」

A「茶碗を持ってるブッダだね」

L「薬壺な。お前、僕が体調悪くなるとすぐに薬飲ませようとするじゃん。だから、この最初の写真見てるとなんか笑える。今度薬持ってくるとき、このポーズとってよw」

A「いや、このポーズはまずいだろ。ムッソリーニに挨拶してるみたいだから... 警察に見つかったら、また罰金を科される...」

L「家の中でやれば大丈夫だよ。それに、そのルール、最近無くなったんじゃなかったっけ?」

A「そうだけど、万が一ということもあるから... もうこれ以上、金払えない...」

L「...なんか、蒸し返してごめん」

A「いや、いいんだ...ところで、今度君が書く記事に赤いチューリップの写真を使えないのって、kaeが集合体恐怖症だからだよね。彼女、トカゲの皮膚が大写しになっているのとか、ハトが群れで屋根にとまっている写真を嫌ってたもんな」

L「そう。それは覚えてたんだけど、まさかチューリップの群生もダメとは思わなくて...」

A「ブッダの頭はいいんだ?」

L「...ん?」

A「すごい集合体じゃないか? これ...」

L「あー... kaekoikさんね、lamponeラズベリー は平気らしいんだよ。ブッダの頭ってベリー系だから...平気なんじゃね?」

A「ふーん... 不思議だね」

L「まぁ、人によって色々なんじゃない? お前だって蜘蛛恐怖症だけど、怖くて見たり触ったりできないっていう感じじゃなくて、むしろ捕まえて虐殺しようとするじゃん。この前、僕の口の中に蜘蛛が入っちゃったときだって...」

A「やめてくれ! その話は聞きたくない! そんなことより、看護師の女の子の話をしよう」

L「...僕もその話は聞きたくない」

A「じゃぁ、もう少し健全な話を... kaeは神社仏閣めぐりを好きになった要因の一つとして修学旅行での経験を挙げてるけど、君にはそういうのないの?」

L「僕は学校の遠足とか修学旅行に行ったことがないからな... 高校のとき担任に呼び出されて、『お前は修学旅行に行かないって言ってるけど、お母さんが旅費を払ってくれてるんだから絶対来い』って言われたんだよね。母さんには申し訳ないと思ったけど、それでもやっぱり行きたくないものは行きたくないからさぁ...」

A「そうだったね... 覚えてるよ。俺も『行きたくないなら無理に行かなくてもいい』なんて言ったけど、頑張って参加していれば何か得るものがあったかもしれないな」

L「どうだろ? 最悪の思い出が残っただけ...っていう説の方がありそう。僕は学校で学んだことなんか一つもないけど、でも、その分 “外” でたくさんのものを得てるから、それでいいんだ。この記事からだって、今後に活かせるすげぇ重要なことを学んだわけだし...」

A「『重要なこと』?」

L「そう。文中の黒丸白抜きの数字、すげぇ見やすい。今度パクろっと」

240413

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