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ベジタリアンの”ベジ”は野菜じゃないよ

ベジタリアンという言葉は、ずーっと長い事、いやその言葉を知ってからつい4,5日前まで、ベジタブルということばの語尾が変化してできたものだとばかり思っていました。

100人の人がいたらまず間違いなく全員がベジタリアンの語源は”ベジタブル”とそう考えているでしょう。

ところが、なんと、そうではないんです。

ベジタリアンの語源はラテン語の”ベゲトゥス”という言葉で、意味は「完全な、健全な、生き生きした」という感じで、ベジタリアンという言葉は造語。

なのでベジタリアンを”菜食主義者”と訳すのは的を得ていないようですね。

ベジタリアンの歴史はとても古く、欧米では紀元前6世紀にピタゴラスが、子弟に肉食を減らすのが自然で、健全な食生活だと説いていました。

そう、ピタゴラスが欧米におけるベジタリアンの祖と言えるそうです。

そしてその弟子であるソクラテスやプラトンも彼の食事法に従ったと。

ベジタリアンって20世紀に流行り出したスタイルかと思いきや、紀元前6世紀とはずいぶん古くからの食の在り方だったんですね。壮大なスケール。


もうちょっと現代に近く、ケロッグの話をしましょう。
ケロッグ、多くの人がご存じだと思います。あのコーンフレーク、シリアルのブランド名です。

ケロッグってカエルみたいでなんかかわいいブランド名くらいに思うかもしれませんが、人名です。

フルネームで書くと、ジョン・ハーベイ・ケロッグ。ちょっと格調高くなったでしょうか?

ケロッグの商品のパッケージをよーく見ると、Kellogg'sとなっていて、アポストロフィーSが付いていますよね。
つまり”ケロッグの”という意味です。

マクドナルドもMcdonal'sとなっているのはアメリカ・カリフォルニア州でマクドナルド兄弟が始めた店が発端だからです。”マクドナルドの”だよーんってことですね。

で、なんでしたっけ?そうケロッグ。

彼はアメリカのキリスト教信者で彼の所属するグループが創立したサナトリウムで患者用にシリアルやグラノーラを提供し、さらになんとピーナッツと小麦粉を使って最初の肉の代替製品を開発しました。

そのサナトリウムではケロッグの指導のもと様々な健康食品を試作、商品化し、そのサナトリウムのあったミシシッピー州の町はインスタント穀物食品製造業が主要産業になりました。

ケロッグすごい。


で、ベジタリアンって色んなスタイルがあって結構複雑なんです。
完全採食主義者と言われるもう、肉食べない、牛乳飲まない、卵ダメ、バターいけません、はちみつあかん、のヴィーガンから、それよりちょっとゆるく牛乳やチーズ、ヨーグルトなどの乳製品は口にするラクトベジタリアンというスタイルがあったり、もうその許容する食べ物によっていっぱい種類があります。

これは欧米の考え方に基づくもので、アジア諸国の仏教思想に基づくベジタリアンにおいては、根菜類の一部は生命の源であるとして殺生を避ける精進料理では利用されない野菜もあり、野菜ならなんでもOKと簡単にはいかないようです。

私自身はヴィーガンを目指していますが、スーパーなどに買い物に行って売っているものの半分はまずパッと見で食べられないものばかりです。
肉、魚介類は問答無用にアウト。卵、牛乳もあきまへん。

細かいことをいうと例えば麺つゆ。
魚のだしを取ったものも口にしないのがヴィーガンなので、じゃあどうするかというと昆布だしのものを選ぶ。

もっともっと細かい事をいうと、例えば”ベジタブルカレー”とかの名前でカレーがレトルトで売っているとしてもだいたい動物性の油脂が入ってたりすることが多いので避けるのが正しいあり方。

私は中々成分を確認してまでの選別はできていないのですが...

道のりは遠い。



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