希望の行き先――映画『アリスとテレスのまぼろし工場』感想
はじめに 岡田麿里の作品が好きだ。と言っても、熱心なファンではない。
番組改編期になると脚本なりシリーズ構成なりを務めたテレビアニメがないかWikipediaをチェックするくらいはしている。作品を深く理解するよう努めてきたかと問われたならうなだれるしかない。どちらかといえば、この人のフェティシズムだとかドラマチックなところに惹かれてきた。
どういうわけか、今回は違った。映画『アリスとテレスのまぼろし工場』を鑑賞したのは九月十八日のことだった。それから私はずっと謎に悩まさ