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【あがり症】良くなったり、悪くなったりを繰り返しながら改善していった話

あがり症克服のために
トライアンドエラー
(セルフ人体実験ともいう)を
繰り返した、ロン毛のあがり症です。


今回のテーマは、
「良くなったり、悪くなったりを
 繰り返しながら改善していった話」

です。


私が、あがり症に立ち向かうことを決意したのが、
今から4年半ほど前。


その頃から、人前で話す練習会に
継続して参加するようにしました。


そして、練習会に通うこと、「3年と2ヶ月」
参加回数にして、「80回」


ちょうど、この「80回」というタイミングで、
「壁を乗り越えた感覚」を得ることが出来ました。

※ここまでの内容については、以前投稿しましたので、
 下記リンクよりご覧くださいね!

(参考リンク)
壁を乗り越えるまでにかかった期間


さて今回は、その3年2ヶ月の間、
どのような形で症状が回復していったのか。


それについてお伝えします。


今回も、役に立つ内容だと思いますので、
ぜひ、読んでみて下さいね!


改善の軌跡は、山あり谷あり


最初に、どんな感じで改善していったのか、
グラフにしてみました。


ご覧の通り、山あり谷ありです。


良くなったり、悪くなったりを繰り返しながら、
長期で見れば改善していったという感じですね。


なぜ、良くなったり悪くなったりしたのか?


それは、2点あります。


1.新しい価値観が定着するまでの過渡期は、
  不安定な状態だから。


2.脳の過剰な反応が鎮まるまでの過渡期は、
  不安定な状態だから。



一つづつ、紹介していきますね。


1.新しい価値観が定着するまでの過渡期は、不安定な状態だから


私が、人前で話す練習会に参加するようになって、
取り組んだのがコレ。


・同じ悩みを持つ仲間との情報交換・交流。
・本を読み、知識を得ること



ただし、そこで得た知識が
自分にとって有効か、そうでないかは
やってみないと分からない、、、


だから、実際に自分の身体を使って
トライアンドエラーを繰り返しました。


そのことを分かりやすく説明するため、
“緊張を受け入れる”を例にします。


まず最初に、
自分にとっての”緊張を受け入れる”が、
どういう状態なのか、仮説を立てます。


そして、それをスピーチ練習で試してみる。


うまくいけばオッケーだし、

うまくいかなければ、
うまくいかなかったで、気づきが得られます。


そこでの気づきから、
次なる仮説を立てて、また試してみる。


それを繰り返す事により、”自分なりの答え”
見つけるということです。


ただ、”緊張の受け入れ方”の、
答えにたどり着いたとしても、
それが安定して出来るかどうかは、また別の話。


実際に私が、
「緊張の受け入れが出来るようになったかな?」
と思えるまでには、かなりの時間が必要でした、、、


なぜかと言うと、それまでは
「緊張=ダメなもの」と考えていたから。


急に方針転換して、
「これからは、緊張を受け入れる!」と、
変えたところで、すぐに価値観は変わらない。


そして、新しい価値観が定着するまでの過渡期は、
自分の価値観が不安定な状態になります。


いうなれば、
新しい価値観と、古い価値観が
自分の中でせめぎ合っているような状態。


もっと分かりやすく言うと、
「緊張=ダメなこと」VS「緊張=あって当然」
みたいな感じ。


だから、人前で話している時に、
古い価値観が急に頭をもたげてきて緊張してしまい、
うまく話せなくなることがあるんです。


そして、うまく話せなかった時には、
ついつい自己否定してしまいます。


さらには、
「本当に改善するんやろか?」といった、
不安感情も頭をもたげてきます。


こういったように、短期的には
症状が悪化することがありました。


なお、今回は一つの例として
「緊張を受け入れる」ことについて
紹介しましたが、他も同じです。


例えば、

・完璧主義を手放す。
・承認欲求を手放す。
・自分の価値観を重視する。 etc.


こういったことについても、
自分の中に根付いた価値観を変えるのには
時間がかかります。


2.脳の過剰な反応が鎮まるまでの過渡期は、不安定な状態だから


あがり症の方が、人前でひどく緊張してしまうのは、
脳(扁桃体)の反応が過剰になっているため。


その反応を、鎮めるためには、
“人前で話せた”という成功体験が必要です。


(参考リンク)
成功体験が大切な理由
成功体験はどのように脳に働くのか?


事実、私の経験でも、
成功体験を積むことで、無意識レベルで
立ち上がってくる緊張が軽減されていきました。


これは、脳(扁桃体)の過剰な働きが、
鎮まっていったということを意味します。


ただし、この鎮まった状態が
定着するのには時間がかかる。


いうなれば、
“過敏に反応する脳”から、
“鎮まった脳”への変化にも、過渡期があるということ。


だから、時と場合によっては、
症状がぶり返すことがあります。


ぶり返すと、どうしても不安になってしまいますね。


以前の、ヒドイ状態に戻ってしまったように思い、
落胆してしまいます。


症状が再び悪化した時にはどうすればいいのか?


一旦良くなった症状が、再び悪化すれば、
誰でも不安になるし、落胆もします。


しかし、私はそこで諦めないようにしました。


・一旦良くなったのは揺るぎない事実。
・だから、取り組みの方向性は間違えていない。


そのことを心の支えにして、
根気強く人前で話す練習を続けました。


そうした結果、元の良い状態を超えて
さらに良くなっていったということです。


まとめ


最後に、症状のぶり返しについて書かれた、
不安障害についての本を2冊紹介します。


まず、1冊目。

一週間ほどとても気分が良い日が続いたかと思うと、次の週はひどい気分、というのを何度も何度もくり返した後、私はようやく、それはごく当然の、回復の過程の一部なのだ、ということがわかりました。そうして「後戻り」したっていいんだと思えるようになると、それが起きる頻度は減りました。そう、やっとわかったのです。後戻りするのを受け入れられずにいたことで、どれほど私の回復が遅れていたことか。もしもあなたが回復の過程でときおり、まったく何も改善されていないように感じる日があるとしたら、その事実をただ受け入れて、そのことが回復を遅らせないようにしましょう。これはいくら強調しても、し足りないほどです。(P157)

こうして良くなったり悪くなったりするようになったということは、たしかに回復に向かっているのだということに気づきなさい(P157)

保証しますが、どんなに大きく後戻りしている最中でも、それまでに学んだことや回復した部分は決して消えはしません。それは間違いなく、心の奥の方にしまい込まれているのです。以前の記憶があなたの中ではまだ鮮明で、予想もしないときに顔を出すことがあるかもしれませんが、それはさらりと流してしまうことです。 先週はあんなに調子が良かったのに、今日はどうしてこんなに気分が悪いのだろう、と考え込まないこと。大事なことではないのですから、調子が悪い日も回復の一部として受け入れてください。(P157,158)

不安神経症・パニック障害が昨日より少し良くなる本
/ポール・デイヴィッド



続いて、2冊目。

回復の途中で経験する「ぶり返し」は、後戻りすることを意味するとは限らず、むしろ回復へのプロセスの一部であると受け止められるべきなのですが、このことを理解するのもむずかしいものです。ぶり返しのたびに気落ちしてしまう人は、「よくなりかけるとすぐこうなる。自分はほかの人のようにはいかない。疫病神につきまとわれているのだ」などと思いがちです。この人に付きまとっている「疫病神」は、理解の不足です。過去の忌まわしい経験・出来事がまるで昨日起きたことのように思え、まだ身体が、その記憶から与えられる刺激に対して反射的に、強烈な反応を示すような状態にある時、記憶に振り回されて、自分はもう決して回復しないだろうと思ってしまうのはごく自然なことです。(P111,112)

不安のメカニズム/クレア・ウィークス


私の実体験に照らし合わせても
ここに書いている通りでした。


良くなったり、悪くなったりするのは、
自分自身が回復の過渡期にあることの証拠。



だから、そこで諦めないことが肝心!


あがり症の改善に取り組まれている方で、
もし、症状が再び悪化することがあった時は、

「そういうもんだ」
「ぶり返すもの」


と受け入れていくのがいいですね!


私の体験談が
皆さんのあがり症克服の
お役に立てれば幸いです。

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