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2021年5月の記事一覧

[詩]五月に

[詩]五月に

雨と光の間隙に 皐月しずかに去りてなお

海風に春の 未練あり。

鳥の呟き彼方此方に 木々の翠を駆け巡り

山風に揺れる 木漏れ日のかげ。

風のあなたの 遥かな丘へ

白昼夢のごと 胸をひらいて。

自選短歌三首

 もうすぐnoteを始めて一年。むかし作った短歌を今、見てもらいたいなと思いました。まだまだ下手ですが、丁寧に日常を観察して、想像して、言葉を尽くすことができればと思います。

常温のミルクティー捨つシンクには春いちめんの人の群生

蝶は翅と胴体と翅に分たれて道の端ゆく黒き葬列

生きることは上を向くこと雛鳥の眼あたたかき曇天を指す

 ご感想・選評などなんでもお待ちしています。見ていただいてあり

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虹を探す

 海辺で、山際で、異国で、雲間に虹を探すのは至極当たり前のことだとおもう。君のちいさな手は歩きながらも常に虹を描き、その奔放な軌道に光が収斂する。それは一瞬のことだったけれど、ぼくに一種の啓示をもたらす。人間はたくさんの光に編まれた虹だったのかもしれない。色とりどりの塩基対の織りなす、光の錯視。魅力的な極彩色のカーブとして人間として形象をなしている、君。

 僕が探している虹は果たして過去に見たも

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