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「北海道が好きだから、変えたいところがたくさんあります」

Sugulle Abukar Hassan(スグレ・アブカル・ハッサン)さん
出身地:ブラオ(ソマリランド)
北海道での滞在先:江別市
現在の職業:通訳者(ソマリ語 ⇔ 英語&日本語)

ー 日本、そして北海道に来た経緯・理由は?
酪農の勉強をしたく、まずは東北大学に2年間留学しました。その後、お金を貯めるため、東京にて仕事をし難民申請をしたのですが、申請が通りませんでした。帰国を考えていた時に、犬養道子さん(評論家。世界の飢餓や難民救済活動に尽力した。祖父は犬養毅元首相)に会う機会があり、「酪農の勉強をするなら北海道に行きなさい」とアドバイスを受けました。そして「犬養道子基金」の支援を得て、酪農学園大学に入学しました。

ー 酪農学園大学での生活はいかがでしたか?
ソマリアでも酪農に携わっていましたが、酪農学園大学での専門的な勉強は楽しく、有益なものとなりました、牛の繁殖法やいい牛の見分け方などの技術を学びました。道内のいろいろな牧場での実習も体験しました。日本語でのコミュニケーションは難しかったですが、皆さんとてもやさしくて、生活の中で苦労することはほとんどなかったです。
勉強以外の学生生活も楽しかったです!江別に住んでいたのですが、週末には自転車で小樽や温泉巡りなどをしました。冬はニセコにスキーにも行きました。はじめてスキーに行った時、とても寒くて風が強い日だったので、滑るのが怖くなってしまい、友人たちに山頂から助けてもらったことがありました(笑)


スキーを楽しむスグレさん。今でも寒いのは苦手だそう(笑)


学位授与式。在日の難民として初の博士号を授与。

ー 北海道の好きなところは?
北海道料理が好きです。特にスープカレー。あと、温泉も好きです。日本に戻ったら、すぐに行きたいです。

ー 北海道で苦労したことは?
先ほども話しましたが、最初は日本語もあまり上手く話せなかったのですが、皆さんとても親切で、苦労した記憶はほとんどありません。
寒いのは嫌いなので、雪かきなどは大変でした(笑)

ー 最後にご自身のPRをどうぞ!
今は英国で通訳者として活動していますが、いつかは酪農の仕事に携わりたいと思います。
北海道は大好きです。私の"第二の故郷"です。将来、北海道に戻れたら、恩返しをしたいです。北海道、そして日本が好きだからこそ、可能であれば、政治家になって、北海道のために尽くしたいと思っています。やりたいことはたくさんありますが、まずは世界中の人に「日本人は思われているより保守的ではなく、柔軟な考えをもった人が多い」ということ。そして私の故郷であるアフリカと日本の橋渡し的な役割をしたいと思っています。

☆おすすめのソマリア料理レストラン
ロンドンのシェパーズブッシュにある「Savannah Somali Restaurant」。
肉、魚料理をぜひ食べてみてください!


編集後記:
とてもダンディなスグレさん。いろいろな経験をされてきたからこその優しさと懐の深さを感じました。「北海道・日本が好きだからこそ、変えていかなければならない」ー スグレさんのような海外の方の意見や考えは、今のような現代、今後の北海道・日本にとって、非常に重要なことであると思いました。
スグレさん、また北海道に来てくださいね!ご協力、ありがとうございました!


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